金物卸業の三条金物(株)(資本金2500万円、新潟県三条市柳川新田)は、11日に新潟地裁三条支部へ自己破産を申請した。負債は債権者約200人に対し約1億円、うち金融債務約1億5000万円。
帝国データバンク新潟支店の調べでは、同社は1927年8月創業、同年12月に法人改組された金物卸業者。主に関東、東北、東海、北陸地区など県外の金物小売商や建築材料専門店、小規模ホームセンター向けに、地元三条市の商材を主力とした商品を取り扱い、2001年ごろには年売上高約6億円を計上していたらしい。
しかし、得意先の金物小売商が大手ホームセンターとの競合で販売不振になり、営業面で苦戦を強いられていたほか、思うような新規開拓が進まず近年の売上減少に歯止めが掛からない状況が続いた。
24年7月期の年売上高は約3億2000万円に減少。原材料高騰などの要因から収益性の悪化を招き、近年は赤字決算により債務超過に陥っていた。
事業規模が縮小するなか、先行きの見通しが立たなくなり、ことし5月8日付で事業を停止していた。