飲食店経営(有)鳥まん(資本金 300万円、上越市西本町4)は、6月24日に新潟地裁高田支部から破産手続き開始決定を受けた。負債は約9000万円。
帝国データバンク上越支店の調べでは、同社は1954年に八坂神社参道の屋台として創業した。63年5月に法人改組された飲食店で、「鳥まん」の店名で上越市直江津エリアで長年、親しまれてきた。
「まん」は「萬(よろず)」を意味し、焼き鳥やギョーザ、卵焼きなど最大200種類にも及ぶ多彩なメニューを提供。2000年8月期には年売上高約1億4000万円を計上していた。
しかし、近年は新型コロナの影響から来店容数が減少。24年8月期の年売上高は約9000万円にまで落ち込んでいた。従業員の高齢化や建物老朽化に加え、能登半島地震により建物の一部が使用できなくなった。
宴会など大口の集客が難しくなったことなど背景に、ことし4月29日で70年以上の歴史に幕を下ろすこととなった。店舗閉店後、どのように債務の返済を行うのか注目されていたが、今回の措置となった。