新潟県中越地区のJAえちご中越では、特産のモモの出荷が最盛期を迎えている。ことしは天候に恵まれ、糖度が高く品質の良い果実に仕上がっている。
管内の果樹産地、三条市、加茂市、田上町で収穫したモモは、JA須田選果場(加茂市)に集約し、大きさや品質、状態などに基づいて選り分ける選果を行う。
選果場では作業員による目視と光センサー選果機で、糖度や熟度など品質を測定し、規格ごとに選別する。なかでもサイズや品質、糖度13度以上など厳しい基準をクリアしたモモは、JAえちご中越のオリジナルブランド「糖鮮確実」として出荷してる。
JAえちご中越の果樹栽培農家でつくる「天果糖逸(てんかとういつ)出荷販売協議会」では、会員約240人が約40 ヘクタールでモモを栽培している。
ことしは7月7日から選果場が稼働し、16日から「あかつき」、下旬からは「白桃」と「なつっこ」、その後は晩生種「川中島」などをリレーしながら9月中旬までに約300トンの出荷を見込む。県内4市場と県外3市場に出荷し、7割以上が県内で消費される。
このところ日照りが続いて雨が少ないため、果実の太りが遅れていると言う。選果場には昨年からスポットクーラーが設置されたとはいえ、厳しい暑さのなかでの作業。会社勤めをやめたばかりの女性は「小遣い稼ぎにと思って。暑いけど結構おもしろい」と作業を楽しんでいた。
JAえちご中越では、20日投開票の参院選にかけて「糖鮮確実」は、その名の通り糖度、鮮度、大きさともに確実な、まさに「公約」のようなもの。消費者に「とうせんかくじつ」の笑顔と喜びを届けるとしゃれてアピールしている。