新潟県弥彦村でことしも25日、弥彦燈籠(とうろう)まつりが行われた。朝から児童と青年の燈籠押しが行われ、夜は奉納花火大会とあわせて神輿渡御(みこしとぎょ)と 燈籠巡行で熱気に包まれた。
弥彦神社の神事にあわせた弥彦燈籠まつりは、日本三大燈籠祭りのひとつに数えられ、「彌彦神社燈篭おしと舞楽」として1978年(昭和53)に国重要無形民俗文化財に指定されている。
日中は弥彦神社で大祭などの神事や里神楽奉納、剣舞・詩吟奉納も行われた。夕方になると神輿の巡行路を清め払う欅引(けやきびき)に始まり、弥彦山山頂から下山した弥彦山松明大行進、燈籠押しの参加講中が大燈籠宿下り。奉納花火大会が始まるといよいよ神輿渡御と燈籠巡行で、弥彦神社に戻ると稚児が神歌楽(かがらく)と天犬舞(あまいぬのまい)を舞って締めくくった。
見どころは講中による燈籠巡行。大灯籠は角棒を組んで幅約1m、長さ約2.5m、高さ約60cmの方形にし、上と側面に紙を張ってあかりともし、四方に紙を張り、上に造花が飾られる。弥彦村内外の12の講中がそれぞれ大燈籠を仕立てて町内を進んだ。
途中で木やりを歌って大燈籠をもんだり、講中同士が大燈籠をくっつけて押し合う場面も。一方で神輿行列が粛々と進み、厳かで勇壮、花火で華やかにとさまざまな要素を一度に楽しめる弥彦燈籠まつりの魅力を見物客は十分に楽しんでいた。