国際電話を使えないようにして特殊詐欺被害を防いでもらおうと、新潟県警三条署は三条市と連携して11日(木)、12日(金)の2日間、三条市役所三条庁舎低層棟市民窓口課前に国際電話利用休止の手続きを支援する特設ブースを開設し、その場で国際電話利用休止の申請を受け付けている。
2日間とも午前9時から11時まで開設。三条署員が対応し、国際電話利用休止申込書の作成をサポートしている。申込書は利用休止を希望する電話番号、申込者名と住所、連絡先電話暗号などを記入するだけで簡単に申し込むことができ、無料で休止できる。
「+(プラス)」で始まる国際電話番号を使った特殊詐欺が県内でも急増している。県警ではこうした電話に出ない、かけ直さないよう呼びかけている。
ほかの対応策として国際電話利用休止の手続き勧めており、県内各地で人が集まる場所などへ出向いて国際電話利用休止の手続きを支援する特設ブースを設置する取り組みを進めている。特殊詐欺電話の6、7割が海外からかかってくると言う。
三条署は8月15日に三条市の農産物直売所「ただいまーと」で開設したのに続いて三条市役所に開設。初日11日は受け付けを開始するとすぐに10人ほどが訪れて順番待ちになるほど大勢が訪れた。
電話を使う本人の申し込みもあれば、親が特殊詐欺被害に遭わないようにと子どもの申し込みもあった。間もなく80歳になるひとり暮らしの女性は「不要品買い取りや、工事名目の電話が多くて不安」と言い、「家にいないのがいちばんいい」と苦笑いしていた。
三条署員は「これですべて詐欺の電話が止められるわけではないが、半分とまではいかないまでも4割でもこうした電話がかかってこなくなるだけでも意味があると思う」と話し、国際電話利用休止を呼びかけた。
携帯電話も同様のサービスがあるが、この出張サービスでは対応しておらず、必要な人はそれぞれのキャリアへ問い合わせる。
国際電話不取扱受付センターは、国際電話を悪用した特殊詐欺が増加していることを受け、海外との通話が不要な人が国際電話の発信・着信を無料で休止するため申請を支援する。6月下旬から本格的に運用されている。電話(0120-210-364)でも申し込むことができる。