金型設計・製造(株)オキノテック(資本金1000万円、燕市杉柳)は、9月22日付で新潟地裁三条支部より破産手続き開始決定を受けた。負債は債権者約30人に対し約1億5000万円。
帝国データバンク新潟支店の調べでは、同社1941年(昭和16)3月創業、76年(昭和51)9月に法人改組された金型設計・製造業者。新潟県県央地区と関東圏の金型メーカーを得意先に、主力の自動車向けスイッチパネル、シフトノプ、ステアリング部分などのプラスチック成型用金型のほか、自動車部品、装飾品などのダイカスト金型の設計・製造を手がけ、90年3月期には年売上高約1億8517万円を計上していた。
しかし、近年は廃プラスチックの環境問題がクローズアップされているなかで、プラスチック成型用金型の需要は縮小傾向となり、2025年3月期の売上高は約7400万円にまで減少。連続して大損を計上するなど厳しい展開を強いられていた。
その後も業況は回復せず、借入金の返済負担も重荷となり、資金繰りが限界に達し事業継続を断念した。ことし7月30日に事業を停止し、9月4日付で新潟地裁三条支部へ自己破産を申請していた。