金属加工を中心とした地場産業の集積地で知られる新潟県・燕三条地域の名だたる工場のものづくりの現場を公開するオープンファクトリーイベント「燕三条 工場(こうば)の祭典」。13回目となることしは10月2日(木)から5日(日)までの4日間にわたって開かれ、過去最多の計133の企業・団体が参加。「五感で味わえるものづくり」をテーマに音やにおい、手ざわり、味わいを通じて燕三条の技術を体感してもらう。
昨年に続いて燕、三条の両商工会議所青年部で実行委員会(秋元哲平実行委員長)を組織して主催。初日2日午前8時半から(株)青芳(燕市小池5143)で開会式を行って幕開きする。このようすはライブ配信も行い、フォロワーが87万人の台湾のYouTuberもオブザーバーとして参加する。
オープンファクトリーの実施日、時間は参加企業・団体によって異なる。2日は92カ所、3日と4日は111カ所、5日は76カ所が行う。効率的に工場を回れるバスツアーを4日間で27本、用意した。
観光案内所を道の駅や燕三条地場産業振興センター、燕三条駅など11カ所に設置。燕三条駅1階では4日間、「五感で魅せるアートプロジェクト」を開き、工場ミーティング成果物15点を展示する。
毎晩、参加企業でナイトイベントが行われる。2日は村の鍛冶屋でキャンプイベント「TAKIVILLAGE」、3日はRORNO(ロルノ)でミュージックラウンジパーティー「PIZZA&ICE CREAM」と、(株)テーエムで縁日やお化け屋敷を親子で楽しめる「夜の工場縁日」、4日は青芳でクラブイベント「燕三条PRAHA」、5日は燕物産(株)で閉会イベントで締めくくる。
また、工場の祭典から2週間後の18日(土)は青芳で「燕三条 工場サミット」を開く。「未来」「発表」「交流」の3つのパビリオンを設け、未来パビリオンで講演やトークセッション、発表パビリオンで工場の祭典のストーリーを語り成果や学びを共有、交流パビリオンで分科会展示解説・成果発表、飲食・物販・体験ブースなどを行う。
「工場の祭典」は2013年に始まり、地域の産業を開かれた場とする試みとして回を重ねてきた。昨年は参加企業が約109社、来場者数は3万8千人を超え、コロナ禍後として最多を記録した。ことしはさらに規模を大きく拡大し、過去最多の133カ所が公開される。
ホームページのプレビューは、単月で昨年の8万7000回からことしは10万1000回に伸びている。地域別では、1位の日本に次いで2位が台湾、3位が米国と続き、海外からの来場も多いと期待した。
18日開かれた第2回参加企業会議で秋元哲平実行委員長は「来場者にモニター越しでは伝わらない工場の熱気や香り、五感で伝わるものを伝わって感じてとって帰ってほしい」述べた。
さらに「4日間は皆さんが主役。燕三条のものづくり、素晴らしさを存分に伝えてほしい。産業観光のイベントとして、日本一を目指して頑張っていこう」、「来場者の満足度を上げつつも、参加される工場の皆さまも楽しんでやらせていただきたい」と求めた。