新潟県燕三条地域のものづくり企業や職人をキャラクター化したトレーディングカードゲーム「燕三条TCG(トレーディングカードゲーム) 匠の守護者」の最新弾「ショッタレ帝国襲来」の発売を記念して29日、燕市宮町商店街の交流拠点「まちトープ」で記念イベントが行われた。
イベントでは記者会見に続き、日本アニメ・マンガ専門学校(JAM)の学生デザイナー3人と、今回の新弾制作に携わった地域企業の代表2人によるトークセッションが行われた。
セッションは和やかな雰囲気で、学生たちはキャラクターに込めた思いやこだわりや、制作過程で苦労した点などをていねいに語った。
これに対し企業側からは「学生が生み出した作品の完成度に驚いた」、「新しい発想が私たちの想像を超えていた」といった感想が寄せられ、キャラクター制作を通して世代や立場を超えた交流が広がった。
今回の新弾「ショッタレ帝国襲来」では、新たに「PPPバトル」が追加された。これまでの小学校低学年向けの地域トレカ大会ルール「Rebootバトル」とは異なり、高学年からおとなまでが楽しめる高度なゲーム性を持つバトルルールだ。
これに伴ってカードデザインも刷新し、ビジュアル面でも新しい魅力が加わった。現在、燕三条地域RPGとして開催中のイベントのストーリーと連動したシリーズ初の“闇属性”キャラクターの登場など、広がる匠の守護者の世界観に、TCGユーザーの期待が高まっている。
燕三条匠の守護者プロジェクトを運営する結城靖博代表は「地域の企業が誇る技術や歴史をキャラクターという形で表現し、世代を超えて楽しんでもらえるのがこのプロジェクトの魅力。今回の新弾では、ゲーム性とデザインの両面で進化を遂げた。学生や企業の皆さんと一緒に新しい挑戦を積み重ねることで、燕三条の魅力をさらに広く届けたい」と話した。
学生たちを指導してきた日本アニメ・マンガ専門学校の佐藤教員は「学生たちにとって、実際に地域企業と連携しながらデザインを仕上げていく経験は大変、貴重な学びの場になっている。完成したカードを目にして、作品が地域の人たちに受け止められているようすを見ることは、大きな自信と成長につながる」と成果を喜ぶ。
燕三条TCG匠の守護者はシリーズ開始以来、200社以上の企業が擬人化するなど、燕三条の地域を巻き込んだ取り組みとして注目されている。今回のイベントもファンや地元関係者が訪れ、学生と企業が穏やかに語り合う場面はキャラクターという媒体を通して地域の魅力を伝える独自の切り口を象徴していた。
燕三条の産業と若いクリエイターが協働することで広がる新たな可能性は、今後ますます大きな波及効果をもたらすことが期待される。
燕三条TCG匠の守護者 最新弾「ショッタレ帝国襲来」は、道の駅の「燕三条地場産センター」、「SORAIRO 国上」、「庭園の郷 保内」、さらにJR燕三条駅観光物産センター「燕三条ウイング」などで販売している。1パック5枚入り\330で、このシリーズには50種のカードがランダムに封入されている。