つばめいと(燕市)の若林悦子さんが博士号を取得 インターンシップ通じ地域中小企業と学生をつなぎ変革を導く (2025.9.30)

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新潟県燕市で産学連携インターンシップ事業「つばめ産学協創スクエア」を運営する公益社団法人つばめいと(山後春信代表理事)の事務局長、若林悦子さん(42)=三条市=は、博士号を取得した。「ようやくこれでスタート地点に立てた」と若林さんは気持ちを新たにしている。

博士の学位記を手に若林悦子さん
博士の学位記を手に若林悦子さん

燕市吉田地区出身で県立巻高校から法政大学工学部へ進んだ。都内のIT関連会社や燕商工会議所で働き、2017年4月からつばめいとに勤務。18年に稼働した「つばめ産学協創スクエア」を牽引する。

18年に新潟大学工学部の助教に就任し、20年4月に同大学院博士課程に入学。それから5年にわたり教育研究と実務経験をもとに「地域中小企業におけるオープンイノベーションに対する産学連携インターンシップの貢献」をテーマに140ページに及ぶ博士論文をまとめた。9月22日に自然科学研究科環境科学専攻の博士課程で学位を授与された。

「ようやくスタート地点に立てた」5年の集大成を手に

博士論文では、自身が携わってきた燕市のインターンシップ事業を通じて、学生や企業にどのような変化が起こり、企業がどのように競争力を強めているのかを分析。インターンシップが企業にもたらす効果を事例に基づき論理的に示し、他の企業への応用可能性についても述べている。

若林さんの論文
若林さんの論文

今回の研究の独自性について、若林さんは「学生側の効果に関する研究は多いが、企業にどう効果があるのかを事例に基づいて発表している点」や、「5年という長期的な観察に基づく企業の変化」を挙げる。

博士号を取得して「ようやくこれでスタート地点に立てたと思っている。これをどうやって生かしていこうかという、新たな気持ち」と語り、自身の取り組みが地域課題の解決と中小企業の振興に貢献できることに意欲を示す。

地域への熱意が原動力 ? 企業と若者に示したい「新たな事例」

「つばめ産学協創スクエア」は、これまで延べ1,000人を超える学生を燕市に迎え入れ、企業と連携したインターンシップを推進してきた。この事業は23年に経済産業省などによる「学生が選ぶキャリアデザインプログラムアワード」で「地方創生賞」を受賞し、これに若林さんが大きく貢献した。

26日に燕三条トレードショウで新潟医大学工学部学生をアテンドする若林さん
26日に燕三条トレードショウで新潟医大学工学部学生をアテンドする若林さん

22年に若林さんは日本工学教育協会第70回年次大会・工学教育研究講演会国際セッションで発表論文で受賞。この9月にも北海道大学で開かれた日本機械学会で発表を行っている。若林さんの学びはまだ道半ばだ。

地域への熱意が原動力 企業と若者に示したい「新たな事例」

博士号取得の道のりが「地域で活躍を目指す若者たちへのひとつの事例になれば」と若林さん。「地域で学術的な知識や理論をもって課題解決をするプロセスが足りていないと感じる。博士号取得の勉強を通じて、自分のやっていることを理論的に示すという事例を仕事で見せられたことが、これから地域に入ってくる若い人たちに対し、“こういうこともできるまちなんだ”と示せたらうれしい。そうすることで地域の中小企業や製造業がもっと強くなれる」と自身に役割を課している。


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