金属加工業の集積地、新潟県燕三条地域でものづくり系の見本市「燕三条ものづくりメッセ2025」が23日(木)、24日(金)の2日間、燕三条地場産業振興センターを会場に開かれ、192社・団体が出展する。来場者は昨年を上回る5,000人を目指して規模も内容も拡大。地域産業の未来を見据えて大型バスの学生の誘致や具体的案件を集めた商談会を強化している。

公益財団法人燕三条地場産業振興センター(新潟県三条市須頃1、理事長・滝沢亮三条市長)が主催する毎年恒例の展示商談会。板金・プレス、表面処理、鍛造など燕三条を中心とした加工技術や製品・機器が一堂に会する。
出展数は昨年の174社・団体を上回り、大型テントの規模を縮小して以降では過去最多。地域別では燕三条地域が約6割、それを除く県内が約2割、県外約2割の内訳となる。
ビジネスチャンスの創出を目的としたビジネスマッチング商談会も強化した。会期に合わせて10社から申し込みがあり、計37商談が予定。昨年の9社・21案件を上回り、「新しいことにチャレンジしたい」という出店者側の具体的な要望が増えている。
地域産業の担い手確保を目指し、今回は初めて県内の学生を大型バスで招待する大掛かりな試みが行われる。地元の三条市立大学をはじめ、長岡技術科学大学や新潟県立大学、長岡高専、三条テクノスクールから学生約200人が来場する。

ものづくりの未来と技術継承に焦点を当てたセミナーや講演会も充実している。23日午後2時からオープニングセミナーを開き、旭鉄工株式会社執行役員、iSmart Technologies株式会社エグゼクティブマネジャーの都築敏氏が「町工場革命!IoT・DX・生成AIの活用」をテーマに講演する
24日午後1時から「製造現場の3Dプリンター最新技術一治工具(掛脂・金属)の活用事例を中心に一」をテーマに溶接・材料技術講演会を開く。
また、主催者である燕三条地場産業振興センターは、研究会の取り組みをPR。全国紙でも取り上げられた、ベテランの技をサポートする刃物の刃付け作業の補助具の実演を通して、技術伝承への取り組みを紹介する。
昨年は3,930人が来場。ことしは5,000人の来場を目指す。23日は午前10時から午後5時まで、24日は午後4時まで。入場無料。問い合わせは燕三条地場産業振興センター燕三条ものづくりメッセ事務局(TEL:0256-35-7811、tsm@tsjiba.or.jp)。