「料亭 遊亀楼魚兵」(代表:結城靖博・新潟県三条市一ノ門)は、新潟県立三条商業高校の生徒と協力し、3種類のいなりずしを共同開発した。高校生の発想力と老舗の技術が融合した新商品で、同校の文化祭「三将祭」で限定販売される。

開発したのは、「ローストビーフ稲荷(いなり)」、「さんま稲荷」、「きつねうどん稲荷」の3種類。ローストビーフ稲荷は洋風の味わいで若い世代にも親しみやすい。さんま稲荷は秋の味覚サンマを甘辛く煮つけた伝統的な味。きつねうどん稲荷は、ご飯に代えてうどんを入れて包み、きつねうどんに見立てたユニークな一品で、学生らしい遊び心が光る。

この取り組みは、三条商業高校の授業「総合的な探究の時間」で行われた地域連携プロジェクトの一環。生徒たちは「元の味を学び、地域と連携した商品を作りたい」という思いから老舗料亭の魚兵を選び、生徒自ら共同開発の提案をして実現した。
今回、開発を担当した3人の生徒のほかに、ちらしを作成する生徒や広報を担当する生徒など9人のグループで文化祭で販売する。
魚兵の結城代表は「若い世代と一緒に新しいものを作ることは、私たちにとっても学びになります。高校生の柔軟な発想が、私たちにはないアイデアを実現してくれました。商品を開発して販売するまでを通して商売の楽しさを知ってもらえば嬉しい」と話す。

グループのリーダーをつとめる野島空翔さんは「自分たちが考えた味が実際に商品になるのがうれしい。ほかのどのグループよりも先に完売したい」と意気込む。
ほかにも文化祭では、地域の企業や飲食店がコラボレーションした出店を予定する。商業教育の枠を超え、地域経済や文化を支える人材育成の一環として注目される。

文化祭「三将祭」は25日(土)に開かれ、一般も入場できる。また、共同開発のいなりずしは、魚兵で予約も受け付けている。引き取りは文化祭当日に限る。販売品目と販売価格は次の通り。
【販売品目】
【予約受付】遊亀楼魚兵-33-0261