新潟県加茂市で明治初期に創業した日本料理店「清雲亭 山重(せいうんてい やまじゅう)」(加茂市仲町、霜出典良代表)が、店の誇る「有田焼のトイレ」を一般公開する。通常は食事客のみが利用できるが、11月11日(火)から19日(水)までの間に8日間限定で「お菓子とお茶付き有田焼トイレ見学」を実施する。

「日本のトイレの日」(11月10日)から「世界トイレの日」(11月19日)に合わせた企画。女将の案内で男女両方のトイレを見学したあと、有田焼の茶器で茶と菓子を味わう。1日10人限定の予約制で、所要約40分。料金は税込み1,200円。ただし17日(月)は定休日。
山重のトイレは、便器やトイレットペーパーホルダー、手洗い器、鏡の枠、照明の傘、ごみ箱に至るまで、すべてが佐賀県有田町産の陶磁器で統一されている。白と藍の文様が美しく、「芸術的」、「運気が上がる気がする」と訪れた客の評判を呼ぶ。


このトイレが誕生したのは23年前。先代が「ここにしかないものでお客様をもてなしたい」との思いから、遠く佐賀まで買い付けに出向いてしつらえた。特注の手洗い器には店名「山重」の文字が焼き込まれ、「見えないところまで心を尽くす」という老舗の精神を象徴する。
女将の霜出朋子さんは「加茂山公園の紅葉を見に訪れる観光客に、加茂の新しい名所として楽しんでもらいたい」と話す。見学では、日によって異なる季節の和菓子とともに、有田焼の茶器で茶を提供する。


加茂の食文化とともに歩んできた清雲亭山重は、創業150年を超える老舗。霜出典良代表は「トイレという身近な場所からでも、おもてなしの心を感じてもらえれば」と話している。問い合わせは山重(電話0256-52-0104、メールinfo@yamazyu.com)。詳しくは公式サイト(https://www.yamazyu.com/)へ。