JR東日グループは11日、より広いエリアで設備のリニューアル工事や地震対策工事を進める作業時間を確保するため、2026年春から東北新幹線の東京〜盛岡間と上越新幹線の大宮〜越後湯沢間の下りの終電を20分ほど繰り上げると発表した。
現在の終電は東京発時刻で東北新幹線が那須塩原行き22時44分、仙台行き21時44分、盛岡行き20時20分、上越新幹線の越後湯沢行き22時28分のところ、それぞれ10〜20分ていど繰り上げる。
これにより作業時間を20分ていど拡大し、機械化とあわせて工事をできる限り早く、着実に推進する。
JR東日本グループは、「勇翔 2034」で掲げる“究極の安全”の実現のため、設備のリニューアル工事や地震対策工事などを現在進め、工事量が増加している。
新幹線で最も古い1982年ごろに開業した東北新幹線の東京〜盛岡間と上越新幹線の大宮〜新潟間は、40年以上が経過し、工事量は全体の80%以上を占めている。
一方で、軌道工事従事員は、この10年間で約20%減少。生産年齢人口の減少を踏まえると今後も担い手の確保が厳しい状況にある。そのため、設備のリニューアルにより、日々の安全安定輸送の確保を行いながら、大規模地震に備えた対策工事を両立させることが課題となっている。
なお、2024年春に終電を繰り上げた上越新幹線の高崎行きと新潟行きの終電時刻に変更ない。ダイヤの見直し時期は、2026年春を予定している。