旅館経営の(有)野本旅館(資本金300万円、新潟県十日町市)は、11月25日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。負債は約50人に対し、約8000万円。
帝国データバンクの調べでは、同社は1895年(明治28)創業、54年(昭和29)2月に法人改組された温泉旅館で、松之山温泉街のなかでは老舗の旅館のひとつ。2013年9月期には年収入高約7000万円を計上していた。
しかし、2020年以降は新型コロナの影響により宿泊者数が減少。アフターコロナに移行後も客足の回復が遅れ、24年9月期の年収入高は約5100万円にまで減少していた。
また、仕入価格や人件費の上昇などもあり事業続が困難となったため、今回の事態となった。