イタリア北部ロンガローネで開催中の世界的ジェラート大会「第55回コッパ・ディ・オーロ(Coppa d’Oro)」で、三条市のジェラート職人・佐久間康之さん(43)=ジェラテリアココ=が初出場ながら予選9位で通過の決勝進出という快挙を成し遂げた。

大会は1959年創設の歴史ある国際大会。ことしは世界各国から約100人が出場。マンゴーをテーマにした水系ソルベ(ジェラート)の完成度を競っている。参加者は事前に宿泊先で素材を混ぜ合わせ、会場に用意された専用マシンを使ってその場でジェラートを製造。審査員が味わい、香り、なめらかさ、テーマとの適合度を総合的に評価する。
1日行われた予選審査で、上位20人が決勝進出候補に決まった。このうち順位の付いた10人が予選通過し、残る10人は決勝で再審査となる仕組み。佐久間さんは100人中9位に入り、堂々の予選突破を果たした。

予選通過者として名前を連ねた職人には、イタリア各地の老舗ジェラテリアの名だたる顔ぶれが並ぶ。そこに初出場の佐久間さんが肩を並べたことで、現地でも快挙と話題になっている。
佐久間さんは父が社長に就く豆腐製造の佐久間食品(株)で働く一方、2016年にオープンしたJAにいがた南蒲農産物直売所「ただいまーと」でジェラート店「ジェラテリアココ」を開業し、地元で独自のジェラートづくりに取り組んできた。
決勝戦は2日に行われ、予選上位10人による最終審査で世界1位〜10位の最終順位が決まる。佐久間さんが世界の強豪と渡り合い、どこまで順位を伸ばすのか注目。ジェラートの本場イタリアで腕を試す佐久間さんの挑戦が、三条の食文化や職人技への関心を高める契機にもなりそうだ。