新潟県燕市の佐野大輔市長は12日の12月定例会初日で市長に就任して初めての所信表明を行い、市政運営の基本方針を明らかにした。「みんなでつくる燕市」を旗印に、市長選でも掲げた「稼ぐ燕市」、「育てる燕市」、「燕はひとつ」の3つの政策の柱にそって人口減少時代を見据えた持続可能なまちづくりを進める考えを示した 。

人口減少を直視し、現実的な市政運営を強調
冒頭で佐野市長は、合併後3代目の市長を拝命し、「市民から寄せられた信託の重責を真摯(しんし)に受け止めている」と決意を表明。燕市は人口減少率が県内20市中で低い水準を維持している一方、年間出生数が387人まで減少している現状を示し、「人口減少が避けられない現実を前提に、市の課題にどう対応するかが重要」と述べた 。
「稼ぐ燕市」―製造業と農業を基軸に
産業政策では、安定した雇用と所得確保を目的に「稼ぐ燕市」を掲げた。製造業では、新たな産業の創出、海外市場も視野に入れた販路拡大、誇りとやりがいをもてる職場環境づくりの3本柱を提示。燕市の技術力を生かし、民間主導による新産業の育成や企業誘致を進めるとした 。
農業分野では、担い手不足への対応と高収益化を重点に、就農希望者への一貫支援体制の構築や「稼げる農業」の推進を掲げた。製造業と農業の活性化を起点に、商業、観光分野への波及効果も狙う。
「育てる燕市」人づくりと子育て支援
2つ目の柱「育てる燕市」では、人材育成を市政の根幹と位置付けた。鈴木力前市長の「人づくり」の精神を継承し、子育て支援のさらなる拡充を進める。障がいのある子どもへの支援強化については、「障がいは社会の側にある」との考えを示し、早期発見・療育や医療的ケア児への支援充実を図るとした 。

「燕はひとつ」地域と世代を超えた連携
3つ目の柱「燕はひとつ」では、合併20周年を迎える燕市で、地域や世代、官民の垣根を越えた連携を重視。市長自らが市政を伝える場を増やすとともに、自治会やまちづくり協議会など地域活動への支援強化を打ち出した。「市政の課題は現場にある」として、地域に根ざした職員育成にも力を入れる考えを示した。
行財政改革とDX推進も明言
人口減少を見据えた行財政改革にも言及。下水道使用料の改定、公共施設の統廃合・集約化を進めるほか、ふるさと燕応援寄附金の返礼品充実、基金運用の効率化を図る。また、AI活用などDXを推進し、政策立案に注力できる行政体制を整える方針を示した 。
「50年、100年先を見据えた燕市へ」
結びに「先人が築いた成果を受け継ぎ、市民一人ひとりの夢や希望を形にしたい」と述べ、「50年、100年先へとつながる燕市を目指し、全身全霊で市政に取り組む」と決意を強調して締めくくった。
所信表明は約7000字。35席ある傍聴席では、ふだんより多く24人が傍聴した。
佐野市長の姉(45)も夫とともに傍聴に訪れ、「緊張して話してたみたい」と自身も緊張しながら所信表明を見守った。

「前にも増していっぱい仕事に時間を取られるようになって、忙しそうだと思うけど、自分のやりたいことだったので応援するしかないですよね。家族としては」。
「燕市を良くしたいというのは市の職員時代からもずっと思っていたことを私も聞いていたし、民間になってからも燕市のことをすごく考えてきてたみたいなので、そういう気持ちというかモチベーションがずっとあったと思うので頑張ってくれると思っています」とにこやかに話した。
後援会長の大倉龍二さん(49)は「ずっと選挙から携わってきたけど、あらためて市長の所信表明を聞いて強い決意を感じた。堂々と落ち着いてこれからに期待がもてる所信表明だったと感じた」と評価した。
佐野市長と遠縁でもある70代の女性は「立派なあいさつでした。若いし期待しています」と言う一方、「職員が自分より上も下も20歳ぐらい離れて、ちょうど真ん中にいる。だから一気に大きく変えるのは大変でしょう」と気遣っていた。所信表明の全文は次の通り。
佐野大輔燕市長の所信表明
<はじめに>
令和 7 年第 4 回燕市議会定例会の開会にあたり、所信を述べる機会を賜り、 心より御礼申し上げます。このたび、合併後の燕市の第 3 代市長を拝命いたし ました佐野大輔でございます。
これまで、私が目指す市政につきましては、選挙運動や私自身の SNS などに おいて皆さまにお伝えしてまいりましたが、本日はこの議場において、改めて今 後の市政運営方針、そして私が描く未来の燕市について述べさせていただきま す。
<決 意>
まずは、このたびの市長就任にあたり、市民の皆さまから寄せられた信託の重 責を真摯に受け止めております。同時に、燕市のさらなる発展に寄与できる機会 を得たことに、深い喜びと使命感を感じている次第であります。
これからの 4 年間、私がこれまで学校現場での教育活動や、文部科学省への 派遣期間を含む市職員としての行政経験、民間企業勤務での実務経験、自ら立ち 上げた事業活動、そして、短い期間ではございますが市議会議員として積み重ね てまいりました経験を礎として、燕市民 7 万 5 千人の代表として、市民一人ひ とりの声を大切にし、課題解決に全力で取り組む覚悟であります。時には市民の 皆さまの先頭に立ち、また時に後ろ盾となりながら、市民の皆さまと力を合わせ て未来への道筋を切り開いてまいります。
<現状認識>
さて、現在の燕市、そして未来の燕市について、皆さまはいかがお考えでしょ うか。
燕市は、鈴木前市長のもと、全国に先駆けて 3 つの人口戦略に積極的に取り 組んできた結果、新潟県内の 20 市中、人口減少率は少ない方から 2 番目を維持 しております。しかしその一方で、出生数は、最新値で年間 387 人にまで減少し ており、人口減少が進む大きな要因となっています。
出生数の減少を抑制し、人口の減り幅をできるだけ緩やかにしていくことは 極めて重要ではありますが、人口減少が避けられない現実を前提として、いかに 本市の課題に適切に対応し、持続可能なまちづくりを進めていくのかというこ とが、今後の市政運営において、さらに重要になってくるものと私は考えていま す。
燕市を支える産業界に目を向けますと、市内の事業所では、コロナ禍からの回 復基調が一部には見られるものの、発注数の減少や物価高騰、人件費の上昇、そ して労働力不足に伴い問題となる後継者不足や事業承継等に対応する必要があり、製造業を取り巻く環境は、依然厳しい状況にあります。 農業においても、生産コストの増加、地球温暖化による高温障害、従事者の高 齢化に伴う担い手不足といった課題に加え、安定しない米価の影響を受け、農業
経営は厳しい環境に置かれています。 また、教育に目を向けますと、近年、発達障がいへの認知が進んできたという
背景もありますが、特別な配慮や支援を必要とする子どもたちが増加傾向にあ ります。
<みんなでつくる燕市>
これらの課題に向き合い、厳しい現状を乗り越えるためには、市民・企業・行 政がそれぞれの強みを活かして互いに補完し合う仕組みが必要であると、私は 考えています。行政は、民間の知恵や経験を活用するとともに、民間の方々が動 きやすい環境を整備する。また、これまで先輩方の世代が支えてきたまちづくり に、私と同世代の皆さま、そしてその次の世代も巻き込んで、まちづくりの目標 を皆で共有し、その目標に向かって力を合わせ取り組んで行く。それが、私が描 く『みんなでつくる燕市』であります。
この理念のもと、私は目指すべき方向性として、次の 3 つを掲げます。
1 稼ぐ燕市
1つ目は、『稼ぐ燕市』であります。
市民の皆さまの生活が豊かになるためには、安定した収入を確保できるかが 重要です。製造業や農業などの産業振興に真摯に取り組み、その成果を市民全体 が享受できる『豊かな暮らし』に繋げていく。その想いから、『稼ぐ燕市』の実 現を目指して取り組んでまいります。
(1) 製造業
まず、『製造業』における政策の柱として、次の 3 つを掲げます。
1 新たな産業の創出
1 つ目の柱は、【新たな産業の創出】であります。
燕市が積み上げてきた技術を活かして、成長が期待できる事業領域への参入な ど、民間の方々が主導する新たな産業の発掘を行政が支える、民間主導型の新産 業の創出に取り組みます。
また、県内外からの企業誘致を積極的に進めることで、新たな産業がもたらさ れるとともに、産地として発展し、『ものづくりのまち燕』のブランドの強化に も繋がると考えています。その際、産業用地としての土地活用についても検討してまいります。
2 販路拡大
2 つ目の柱は、【販路拡大】であります。
燕市が誇るさまざまな製品は、国内における人口減少に伴い、需要が縮小して いくことは避けられません。一方で、世界に目を向けますと、私の学生時代には 世界人口が 60 億人と言われておりましたが、現在ではその数は 80 億人を超え、 なおも増加の一途をたどっております。
だからこそ、国内市場だけに留まらず、海外市場へ販路を見出していくことは、 『ものづくりのまち燕』をさらに発展させる上で重要となってきます。
そのため、これまで培ってきた燕市の高い技術力を土台に、世界基準のものづ くりを進化させる取組を支援し、海外市場への販路拡大や受注増加を目指し取 り組んでまいります。
3 働きやすい職場づくり
3 つ目の柱は、【働きやすい職場づくり】であります。
「燕はものづくりがすごい」と学校で学んだとしても、ものづくりに携わる大 人たちが、その仕事に誇りとやりがいを持っていなければ、子どもたちが「自分 もものづくりをやってみたい」という想いを抱くことは難しいでしょう。そのた め、ものづくりの現場で働く方々が、誇りとやりがいを持って働ける環境をソフ ト・ハード両面で整備することが重要であると考えています。
加えて、ものづくりのスタートアップを支援する仕組みづくりや、担い手が減 少する中でも、多様な技術に対応できる人材育成を支援するなど、ものづくりの 基盤を維持・発展させる仕組みづくりを進めてまいります。
(2)農 業
次に、『農業』における政策の柱として、次の 2 つを掲げます。
1 担い手の確保
1 つ目の柱は、【担い手の確保】であります。
燕市の農業を支える農家の皆さまは、おおよそ 70 代以上の方が中心となって おり、今後 5 年、10 年の間に人手不足が深刻化する懸念があります。農地の集 積に向けた基盤整備も重要ではありますが、実際に働く担い手がいなければ農 業は成り立ちません。
そこで、農業の新たな担い手を確保するため、農業を始めたいと考えている 方々が、農業に一歩を踏み出す段階から経営を軌道に乗せるまでを一貫して支 援する仕組みを構築してまいります。また、現役農家の方々が、安定的に経営を継続できるよう、さらなる支援にも取り組んでまいります。
2 高収益化の実現
2 つ目の柱は、【高収益化の実現】であります。
これまでも、農家の皆さまが直販を通じて所得向上を目指す取組を支援して きましたが、今後も利益を確保し、安定した経営へと繋げるための支援を強化す るなど、『稼げる農業』を推し進め、子どもたちが「農業をしたい」と希望を抱 ける燕市を築いてまいります。
(3) 商業・観光
以上のように、燕市の基幹産業である製造業や農業が活性化することで、商業 やサービス業、観光等へも活力がもたらされるものと捉えており、この好循環の 中で、商業、サービス業、観光にも力を注いでまいります。
商業分野では、工業製品や農産物の流通を担う卸・物流業の活性化に取り組む とともに、商業地域やにぎわい交流拠点などにおいて、にぎわいを創出し、さら には商店街の活性化や回遊性の向上、イメージアップに引き続き取り組んでま いります。
観光では、産業史料館や『燕三条 工場の祭典』を核としたインバウンド向け 施策を強化するとともに、観光協会による旅行プランの造成を進めるなど、民間 の方々と一体となって誘客促進を図ります。
また、弥彦や寺泊といった観光地に隣接する燕市の強みを活かし、『道の駅 SORAIRO 国上』を拠点に、移転予定の新分水良寛史料館なども含めた国上地域が 観光の目玉となるよう取り組んでまいります。
2 育てる燕市
2つ目の目指すべき方向性は、『育てる燕市』であります。
ものづくりも、まちづくりも、その根幹にあるのは『人』であります。市政運 営において、人を育てることこそが、燕市の持続的な成長の基盤であると、私は 確信しています。だからこそ、鈴木前市長が信念をもって取り組み、高い評価を 得た『人づくり』の精神をしっかりと受け継いでまいります。
そして、燕市は、令和 7 年 11 月 25 日に『こどもまんなか応援サポーター』を 宣言いたしました。この宣言を契機に、子育て環境のさらなる充実を図るととも に、『こどもまんなか応援サポーター』としての取組を通じて、未来を担う子ど もたち一人ひとりの個性と可能性を尊重し、それを最大限に伸ばせる市政を実 現してまいります。
その政策の柱として、次の 2 つを掲げます。
(1) 子育て支援のさらなる拡充
1 つ目は、【子育て支援のさらなる拡充】であります。
燕市は、これまで『子育てするなら燕市で』を旗印とした先進的な子育て支援 に力を注ぎ、今年の夏には『うさぎもちハレラテつばめ』を完成させるなど、さ まざまな政策を展開してきました。
その一方で、近年、他の自治体も充実した支援メニューを打ち出す中、燕市と しても子育て施策のさらなる充実を目指す必要があります。人口減少が進む中 で生まれてくる子どもたちを、そしてその子どもたちを育てる保護者の皆さま を支える子育て支援策を一層拡充してまいります。
(2) 障がいのある子どもたちへの支援の拡充
2 つ目の柱は、【障がいのある子どもたちへの支援の拡充】であります。
私は、「いわゆる『障がい』は、その人にあるのではく、社会の側にある」と いう考えのもと、障がいのある方にとって住みやすい街は、すべての人にとって 住みやすい街になると常々考えてきました。
燕市は今年度から 5 歳児健診を開始し、特別な支援や配慮を必要とする子ど もの早期発見・早期療育に取り組んでいます。この施策をさらに充実させるため、 専門的な資格をもつ人材を活用し、自立支援を一層強化してまいります。
また、医療的ケア児や重症心身障がい児が、地域の中で健やかに育つことがで きる環境整備を進め、保護者の負担軽減を図るとともに、子どもたちが生き生き と成長できる社会の実現を目指してまいります。
以上、『育てる燕市』における 2 つの政策の柱に加え、 『Jack&Betty プロジ ェクト』や『長善館学習塾』、『羽ばたけつばくろ応援事業』など、子どもたち一 人ひとりの個性を尊重し、世界や地域で活躍できる人材の育成に力を入れてま いります。
さらに、不登校の子どもたちへの支援体制を強化するとともに、部活動の地域 展開を着実に進めるべく関係機関との連携を強化し、すべての子どもたちが安 心して未来の夢を描ける環境づくりを進めてまいります。
3 つ目の目指すべき方向性は、『燕はひとつ』であります。
燕市は、間もなく合併 20 周年を迎えます。これまでの『燕』『吉田』『分水』 の 3 地区をひとつにする歩みから、今後は、行政や民間の垣根を越えて、さらに は、子どもたち、現役世代、先輩世代といった世代を越えて協力し合う。これが、
3 燕はひとつ
私が目指す『燕はひとつ』であります。 この『燕はひとつ』の実現に向け、市民の皆さまに市政をより身近なものとし
て感じていただけるよう、私自身が市政について直接お伝えする場を増やして まいります。また、先輩世代が築いてきたまちづくりの実績を、私たち世代が受 け継ぎ、参画する仕組みを構築するとともに、新たな官民一体の取組も進めてま いります。
また、市民の皆さまにとって最も身近なまちづくりの場として、自治会やまち づくり協議会などの活動があります。一つひとつの自治会やまちづくり協議会 が活性化することは、地域全体の結束を強めるとともに、結果的に燕市全体の活 性化へと繋がる重要な要素です。こうした地域の活性化により未来を担う子ど もたちが、「燕市に戻りたい」、「地域で暮らしたい」と思うきっかけとなるよう、 各団体への活動支援をさらに充実させてまいります。
さらに、行政の役割として重要なのは、市民の皆さまと真摯に向き合い、政策 の企画・立案・運営を行うことです。かつての映画の中で、「事件は会議室で起 きているんじゃない、現場で起きているんだ」という名台詞がありました。市政 の課題や市民ニーズは『庁舎内』ではなく、『地域の現場』にこそ存在していま す。そのため、地域の皆さまのご協力をいただきながら職員を育てるといった、 地域に根ざした職員の育成に力を注いでまいります。
行財政改革等
以上、『みんなでつくる燕市』を旗印に、『稼ぐ燕市』『育てる燕市』『燕はひと つ』という 3 つの目指すべき方向性を掲げ、市政を進めてまいりますが、そのた めには、人口減少を見据えた行財政の見直しも不可欠であると考えています。
人口減少が進む中、市民サービスの質を低下させずに持続可能な燕市を実現 するためには、継続的な行財政改革が必要です。具体的には、下水道使用料の改 定を着実に進めていくほか、公共施設の統廃合・集約化にも引き続き取り組みま す。また、公共施設の管理運営には民間ノウハウの活用や広域連携も視野に入れ、 建物系公共施設保有量適正化計画を見直してまいります。
令和 6 年度に 55 億円以上ものご寄附をいただいた『ふるさと燕応援寄附金』 については、ご好評をいただいている金属加工製品に加えて、農産物や飲食品を 返礼品として充実させ、多くの方に繰り返しご寄附いただけるよう取り組んで まいります。
積立基金については、これまでの定期預金に国債等の債券を組み合わせて、よ り効果的な運用を進めてまいります。
以上のような政策以外にも、市民の安全・安心を守りながら持続可能な燕市を目指して、日々の暮らしを支える公共交通の利便性向上や道路等のインフラ整 備に努めてまいります。また、県立吉田病院や県央基幹病院、市内医療機関との 連携を深め、高齢者等が安心して生活できる医療・福祉の充実に力を注ぐととも に、健康寿命の延伸や認知症対策にも重点を置き、医療機関や介護施設、行政が 一体となった地域医療体制を強化してまいります。
さらに、災害に強いまちづくりを目指し、大規模地震や多発する豪雨等を想定 した防災・減災対策を進めてまいります。自助・共助・公助の連携を基盤に、備 蓄品の充実に努めるとともに、高齢者や障がい者など、災害弱者の避難支援体制 を強化してまいります。
スポーツにおいては、先に触れました部活動の地域展開を進め、関係団体との 連携を強化するほか、市民の皆さまがトップアスリートの技術を身近に感じ、ス ポーツを楽しめる環境の整備にも努めてまいります。
文化振興では、地域の芸能文化を次世代へ継承する仕組みづくりを進めると ともに、スポーツ同様、部活動の地域展開における指導者の確保や団体との連携 強化にも力を注ぎます。
このような政策を推進するにあたり、国や県、他自治体との連携強化を図ると ともに、先進的な取組を学びながら、燕市独自の政策立案へと発展させていくこ とが重要であると考えています。市民サービスのさらなる向上を目指すと同時 に、業務を効率化し、政策立案に集中できる環境を整備するためにも、AI の活 用など DX を一層推進してまいります。
<結び>
以上、今後の市政運営につきまして、所信を述べさせていただきました。
これまで先輩方が築いてこられた成果と想いをしっかりと受け継ぎ、そして 市民一人ひとりの夢や希望を形にしながら、持続可能で豊かな燕市をつくって まいります。未来を担う子どもたちへ確実にバトンを手渡せるよう、50 年、さ らには 100 年先へ繋がる道筋を見据え、全身全霊をかけて市政に取り組んでま いります。
ぜひ市民の皆さま、そして、議会の皆さま、共に手を携え、魅力ある燕市をつ くってまいりましょう。なにとぞ皆さま方のご指導とご支援を切にお願い申し 上げ、私の所信表明の結びといたします。