新潟県の三条市と加茂市の果樹栽培農家を会員とする「天果糖逸(てんかとういつ)出荷販売協議会」(石黒隆之会長)は29日、令和7年度の出荷反省会を開いた。今年度の販売額は前年対比で約25%減となり、目標の17億円に対して実績はその7割を切る11億8,200万円と12億円を下回り、近年で最も厳しい結果となった。

4つの専門部会がそれぞれ報告した販売金額の計画、実績、対計画比は、もも部会は計画1億9800万円に実績1億7582万1366円で88.8%、日本なし部会は計画10億7300万円に実績6億9571万0424円で64.8%、西洋なし部会は計画3億1500万円に実績1億6683万0567円で53.0%、ぶどう部会は目標1億5568万円に実績1億4077万0390円で90.4%とした。
冒頭、石黒会長があいさつで実績を示したもの。要因としては、春先の低温による着果不良や病害の発生、さらに夏場の猛暑による果実の肥大不良など、複数の自然要因が重なり、出荷量の減少や品質低下が生じたことを挙げた。
石黒会長は「コストは毎年、上昇しているなかで、この収益減は生産者にとって死活問題だ」と危機感を表した。「手取りが確保できなければ、果物づくりをやめるという選択肢も考えなければならない」とも。これは新潟県だけでなく、日本全体の農業が抱える構造的な問題であると指摘した。
産地の将来性にも話した。意欲的な若手生産者と、それを支える経験豊富な中堅、ベテランがそろっており、活気に満ちていると強調。また、前年に開催された西洋ナシの品質向上研修会が成果を上げ、手応えを感じている生産者が多いことにもふれ、「七転び八起きで、来年は必ず起き上がる年だと信じている」と力を込めた。
一方で米農家は豊作によって潤い、後継者が増えるといった事例を挙げ、「やはり手取りが確保され、潤うことが若者や後継者を集め、活気ある産地を維持することにつながる」。

この反省会は、今年度の厳しい結果を真摯(しんし)に受け止め、次年度の販売戦略を練り直すための重要な機会。「生産者はもちろん、市場関係者、そして産地全体が笑顔になれるよう、これからさまざまな意見をいただき、次年度の販売につなげていきたい」と願った。
反省会には、関係機関や県外市場関係者ら約50人が出席。今季の出荷、販売実績や課題について意見を交わし、関係者一丸となってこの苦境を乗り越えていく決意を新たにした。