三条市立大学(アハメド・シャハリアル学長)は7日から9日までの3日間、9月に始まる産学連携実習を前に、初めて学生と受け入れ企業が直接顔を合わせる事前交流会を開いた。学生が企業ごとの特徴や現場の雰囲気にふれ、実習先選びの参考にするのが狙い。、企業側にとっても学生の関心や価値観を知り、受け入れ判断の材料とする機会とし、双方にとって有意義な実習マッチングを目指している。

参加企業は80社。7日と8日の午前と午後、9日の午前の5つの区分に分かれて参加して各ブースで待機し、学生が順番に訪問する形式で進行した。1回20分の交流を4回行い、その間に5分ずつの移動時間を設けた。
産学連携実習は、大学で学んだ知識や技術を現場で実践し、その経験を再び学内での学びに結び付ける同大のカリキュラムの柱のひとつでユニークな取り組み。1年次に地域を知る学びに始まり、実習や座学を行き来しながら理解を深め、4年次の卒業研究へとつなげていく流れだ。
実習には「産学連携実習I」と「産学連携実習II」がある。実習Iは主に2年生が対象で、2週間ずつ3企業を回る短期実習。実習IIは主に3年生が対象で、1企業に16週間通う長期実習となる。
会場では学生が希望する実習期間に応じて、短期実習の履修予定者は青色、長期実習の履修予定者は赤色の名札を着用し、企業側が見分けられるようにした。

実習先として協定を結んでいる企業は2025年度末で193社。24年度末の163社から30社増えた。7年度の実績は、実習Iの受け入れ先が109社、実習IIが58社だった。今年度も新たに参加を希望する企業があり、受け入れ先の広がりが進んでいる。
受け入れ企業は三条、燕を中心とした県央地域が多く、地域内でおよそ7割を占める。企画、開発、生産など、ものづくりの工程ごとに異なる現場があり、学生は自分の適性や関心に応じて実習先を考える。
大学側は、学生が実習直前になって各社の公式サイトや資料を慌てて調べて実習先を選ぶのではなく、何のために実習に行くのかを早い段階から意識してもらうためにも、事前交流の場が重要だと初めて企画した。

対象の学生は2、3年生の約180人。企業にとっても、短時間ながら学生と直接、話せる意義は大きく、会社概要の動画や製造した製品を紹介した。
大学側は、求人票や社名だけでは伝わりにくい仕事の実感をもってもらい、学生が質問もできる場にしたい考えだ。実際の実習では、学生が朝礼への参加に感動するなど、企業の一員として迎えられる経験が成長につながる場面もあるという。
大学側は、実習を「他人事」にせず、自分の学びや将来と結びつけて考えるきっかけにしたい考えで、今回の手応えを踏まえながら来年度以降の運営方法も検討していく。