新潟県見附市、加茂市、小千谷市の3市による「令和8年度 三市合同勉強会」が26日、見附市役所で開かれた。「若者や女性の流出と人口減少対策」をテーマに、それぞれの市の取り組みを発表し、意見交換した。人口規模など共通点の多い3市が自治体の枠を越えて課題や施策を共有し、職員の資質向上や人的ネットワークの強化につなげる。

勉強会は今回で3回目。見附市の稲田亮市長、加茂市の藤田明美市長、小千谷市の宮崎悦男市長と、テーマに関係する各市職員ら合わせて14人が参加した。
勉強会は、平成の大合併を経験していないことや人口規模が近いことなど、共通点のある3市が職員同士で学び、交流する場として始まった。会場は持ち回りで初回を加茂市、2回目を小千谷市で開き、今回初めて見附市が開催地となった。

開催市を代表してあいさつした稲田市長は、3市の首長が同年代で、「チャレンジしていきたい」という思いを共有していることも勉強会発足の背景にあると話した。
今回のテーマは、見附市でも新たな総合計画の中で人口減少対策を最優先課題のひとつに位置付けているとし、「若い人たちにいかに戻ってきてもらえるか、ずっと住んでもらえるまちにすることが大事」と述べた。
さらに3市だけでなく長岡市や三条市も含めた地域全体で若者の定着を考える必要性を指摘。「お互いの取り組みを学び合い、人口減少対策のヒントを得るとともに、市長、職員間のネットワークをさらに広げたい」と期待した。
藤田市長は、3回目を迎えて職員同士の交流が生まれてきたことにふれ、「目的が達成されているところもあるのかなと思う」と振り返った。
人口減少については、2025年国勢調査の結果を踏まえ、加茂市の人口が30年前と比べて約32%減ったと説明。県全体では人口が増えた時期もあったが、加茂市は昭和の大合併が行われた1950年代以降、「一度も人口が増加したことはない」と厳しい現状を語った。

「人口の貯金もない状態で減り続け、それに伴う課題がたくさん出てきている」としながら、「一市だけでどうにかしていくものではない。今後、生まれてくる市民、地域の皆さんのためにも、今できることを考えていかなければいけない」と述べ、他市の取り組みを加茂市へ持ち帰る考えを示した。
藤田市長はこの日、開催地への敬意を込めて見附特産の「見附ニット」を着用。「色の発色が良く、着心地もいい。いち消費者として見附ニットを応援している」と話して会場を和ませた。
宮崎市長は、勉強会について「格好だけの会議にはしたくない。本音でぶつけ合い、知恵を出し合って解決を目指していく会議」とした。
小千谷市が進める人口減少対策も「情報はすべて提供したい」とし、他市で参考にできるものがあれば積極的に活用してほしいと呼びかけた。同時に、職員同士が率直に話せる関係づくりの重要性にも言及した。

人口減少は「数字にとらわれるだけではいけない。大切なのは人口構造」と指摘。年齢構成を持続可能な形に近づけながら、市民一人ひとりの満足度を維持、向上させるために必要な施策を逆算して考える「バックキャスト」の視点が重要だとした。
「3市で学び合い、より良いまちづくりにつなげ、それが結果として新潟県全体の成長につながれば」と話した。
勉強会ではこのあと、見附、加茂、小千谷の順に「若者や女性の流出と人口減少対策」をテーマとした施策や現状を発表し、質疑応答と意見交換を行った。
勉強会後は市内視察も行い、見附駅交流拠点「MITSUKERU(ミツケル)」、「みつけイングリッシュガーデン」、「道の駅パティオにいがた」を訪問。視察や懇親会を通じても職員同士の交流を深めた。
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