新潟県燕市は、新型コロナウイルスワクチンの供給量が7月以降、全国的に国からの供給量が減少して燕市でも国に要求している分の半数以下しか供給されない見込みとなったため、接種計画を見直して59歳〜23歳の予約受け付けを延期することにした。
対象 | 変更前の 接種券発送日 |
変更後の 接種券発送日 |
変更前の 予約開始日 |
変更後の 接種券発送日 |
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基礎疾患を有する人 | 7月5日(月) 発送済み |
7月5日(月) |
7月12日(月) | 7月12日(月) 予定通り開始 |
64歳〜60歳まで | ||||
22歳〜16歳まで | ||||
59歳〜40歳まで | 7月16日(金) | 7月21日(水) | 7月21日(水) | 未定 |
39歳〜23歳まで | 7月21日(水) | 7月26日(月) |
12日に鈴木力市長が臨時記者会見を行って発表した。59歳〜23歳の接種券は一律、7月21日(水)に発送するが、国から十分なワクチン配分量が確保されるまで予約受付の開始を延期する。
59歳〜23歳については、これまで59歳から40歳の接種券発送は7月16日(金)、39歳〜23歳は7月21日(水)としていた。予約開始日は59歳から40歳が7月21日(水)、39歳〜23歳は7月26日(月)だったのが未定になった。
すにで7月5日(月)に接種券を発送した、基礎疾患のある人と64歳〜60歳、22歳〜16歳の合わせて約1万1500人については、燕三条地場産業振興センターで8月に行われる大規模接種会場を活用して予定通りのスケジュールで接種が可能となったため、7月12日(月)に予約受け付けを開始した。
基礎疾患のある人、64歳〜60歳、22歳〜16歳の人は、可能な限り7月21日(水)までの予約を求める。59歳〜23歳には、国から十分なワクチン配分量が確保されしだい、10歳刻みで予約受け付け開始日を知らせる。
鈴木市長は、8月7、8日と28、29日に燕三条地場産業振興センターで行われるモデルナ社のワクチンを使った大規模接種について「限られたワクチンの供給のなかで県が大規模接種をモデルナのワクチンでやってくれるということなので、それをうまく取り込みながら早めに接種したいという市民のニーズにできる限り答えたい」と述べた。
記者からの質問に答えて鈴木市長は、ワクチンは2週間に1回ずつ、配分され、第8クールまでは順調だったが、7月13日配分の第9クールの段階で9箱、1万530人分を要望したところ国からは7箱、8190人分の配分しかなく、次の7月29日配分の第10クール13箱、1万5210人分の要望に対して半分以下の5箱、5850人分という状況になっていると話した。7月9日の県の会議では、第11と第12のクールの配分が示されたが、どちらも5箱ずつだった。
「われわれは国の号令に基づいて、接種能力をぐっと高めたが、それに応じる量が来ない。そこに乖離(かいり)が出た。最初から接種能力を高めずに4月、5月のペースで行ってたら、もしかしたらそのままだったかもしれないが、6月に入って急にとにかくどんどん接種できるようにと号令がかかった。まさに2階に上げられてこの段階ではしごを外されたということ」と状況を話した。
さらに「全国の市町村長が同じ気持ちと思う。とにかく7月末までに終わるようにと発破をかけられ、さらには10月から11月に次の目標を掲げられ、それならと接種体制を拡充するべく、予約が入っているような会場も無理を言ってキャンセルしてもらって空けてもらったり、医師にもこんな形でとにかく大規模にどうしてもやらなければならないとお願いして、よしこれでいけるぞと言った矢先に、ちょっとスピード緩めてくれというのは、本当に、えっ!、といういう気持ち」。
「燕市には5箱、5000人ちょっとぐらいの規模で月単位で言われることになり、それこそ11月末は無理で、年内ももしかしたらおぼつかない状況になる。ただ、国からは、10月以降はそれなりの数が入ってくるという説明もあり、11月末完了という旗印はまだおろさないようなので、だとしたら本当にしっかり間に合うような量を供給してもらいたいし、量が少ない8月や9月は大規模接種などで補えるような取り組みを県にお願いしている」と気をもんでいた。