佐渡金山の世界遺産推薦に鷲尾衆院議員は強制連行の実態はない、日本の誇るものとして申請を (2022.1.29)

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29日のウェブニュース番組「ABEMA Prime(アベマプライム)」に新潟県が地元の鷲尾英一郎衆院議員が出演。「 佐渡金山を世界遺産推薦へ 背景にナショナリズム?」のテーマで菅政権で外務副大臣として佐渡金山の世界遺産登録を推進した立場で持論を展開した。

1月4日の燕市新春賀詞交換会であいさつする鷲尾氏
1月4日の燕市新春賀詞交換会であいさつする鷲尾氏

番組のMCは2ちゃんねる創設者で実業家の西村博之(ひろゆき)氏。この日、岸田文雄首相が「佐渡の金山」世界文化遺産への登録をユネスコに推薦すると表明したことを受けて出演者が意見を交わした。

鷲尾氏はまず推薦の決断に「しっかり総理が政治判断されたということは非常に素晴らしい」と評価。佐渡金山の世界遺産登録の理由は「江戸時代に限定して、あの時代に非常に金を産出したことが世界的に稀有(けう)」とする一方、「ナショナリズムと当然、かかわってくる部分は宿命的にあると思うが、後世に語り継ぐべきものとしては国が誇るべきもので、ユネスコに認めていただくのは国のやり方として間違ってない」とした。

これに対しひろゆき氏は「佐渡金山をユネスコに登録することが日韓のもめごとの勝ち負けを決めるための道具になってる気がする」と指摘。「なんで保守系の議員が今さら出てきて何か言ってんの」、「別に保守系だろうが誰が言っても構わないと思うんだけれども、日本のナショナリズム遺産じゃなくって世界の文化遺産」と疑問を示した。

編集者、PRプランナーでフリーライター、編集者の中川淳一郎氏は「常に韓国を意識しなければいけないのか。ほかの国は意識しなくていいのか?」の質問に鷲尾氏は「世界に誇る文化的な価値があるというところをユネスコに認めてもらうのが世界遺産の議論」で、全会委一致でコンセンサスを得るのが基本だが、14カ国の多数決で決める規定もあると話した。

専門家の立場で観光学が専門の北海道大学大学院・岡本亮輔准教授は、「世界遺産委員会は全然、クリーンな場じゃなく、壮絶なロビー活動が行われている」、「自体が非常に政治的な場」と実態を話し、「ここまでもう世界遺産こだわらなくていい」、「こんなに世界遺産をブランド視する必要はない」、ヨーロッパではそこまで文化遺産に権威はなく、世界遺産をめぐるヨーロッパと日本の温度差は「今回をきっかけにもう1回考えてもいい」。

さらに岸田首相の会見からは政治的な決定が読み取れるが、「政治の上では当然そういう文脈もあるだろうけどやっぱり地元レベルっていうのはまた違う文脈もあるので、それはそれで見てあげないと失礼だし、かわいそうかなと思う」と地元の熱意に理解を示した。

世界遺差が世界に誇るべきものかの議論に鷲尾氏は、四半世紀にわたる運動のゴールがしっかり見えてきたいのは喜ばしいが、そうじゃないという意見は「やっぱり切ない話」。今回は異例で、普通は文化庁が答申を出せばその瞬間に国内推薦が決まるのに今回はそうならず、総合的に検討してこの日に岸田首相が表明した。

「韓国の反発をどういうふうに抑えていって、その時には当然、地元からまた血のにじむような努力をしなきゃいけないが、そういう体制をどう整えていくのかっていうことで相当ちゅうちょされたと思う。でもやっぱり地元の思いからすれば当然それが認められてしかるべきだと思っているし、その価値を皆さんに知っていただきたいし、そのことでまたやっぱり地元もまた再発見されるっていうところあると思う」と地元の思いを代弁した。

韓国とはこれまでもいろんな外交的な経緯があり、文化遺産でも相手の立場を主張されると「勝った負けたの話になる」し、日本は「煮え湯を飲まされたってこともある」ので、「保守派の皆さん含めて私もそうだが、やっぱり負けられないという気持ちも出てくる」。これにひろゆき氏は「今の話ってもう佐渡金山じゃない話になってるじゃないですか」と突っ込み、鷲尾氏も「文化遺産はそうなっちゃうんですよね」と同調した。

そのうえで鷲尾氏は「そもそも強制連行っていう実態は基本的にない」とし、「当時、日本の国だった朝鮮半島も徴用という形で連れてきたりで、強制連行という言い方はしないし、強制労働とも言わない」と主張した。

ひろゆき氏は「言葉の定義の問題ではなく、徴用があったというのが事実なら、日本国民の義務としてこの仕事はやらなければいけません。だからやりましたっていうのは、受け止め方によってはそれは強制的に連れてかれてやらされたというものも仕方ないわけじゃないですか」、「賃金払ってても嫌なことやってたら嫌じゃないですか。要は、賃金払ってるんだから強制的に働いたとしてもそれはなんか強制ではないみたいな、それはもうとらえ方の問題」と反論した。

さらにひろゆき氏は、世界遺産にするのが目的なら韓国側の言い分も認めて「別に強制労働の現場っていうの認めちゃってもいい」とし、「ピラミッドも別に奴隷が作ってた時代もありましたよで、いいじゃないすか」と提案した。

カルモニー代表で異文化間教育や研修事業を展開する岩澤直美氏は、「先生はナショナリズムとしてのその宿命があるだとか反発が来るから負けられないって勝ち負けの話をやっぱり何度も持ち出している」とし、「批判がくるのはわかっているなら、その対話を申請前にいろんなところで話しながらこの価値は何だろうと議論を国を越えてやっていくことが政治なんじゃないかと思っていて、それをなんでやんないのかなっていうところが私は全然納得できない」と不満を表した。

ジャーナリストでキャスターの堀潤氏は「そもそも岸田政権での施政方針演説の中にこのユネスコの話に関しては泡盛とか日本酒って酒の話はしてるんだけど、この金山を話していない。なんで岸田さんはそこをあえて言わなかったのかなというのが気になるし、すごくやっぱり政治的なメッセージをやっぱ感じちゃう」と考えを示し、鷲尾氏は「政治的に極めて微妙な問題をはらんでいる」ので外務省も総合的な検討してきたと説明し、ていねいに議論をしていかなければならないとした。

岡本准教授は、2国間、3国間で論争がある場合は世界文化遺産委員会で差し戻して議論を落ち着けてから再申請などを求める手続きになる場合があり、1回、審議の場に上がって不適切とされるると再申請できないのが大きなハードルになっており、「政府としては出した限りは通すっていうですね、やっぱりそこのロビー活動なりなんなりってとこがですねかなり重要になってる」とした。

鷲尾氏は推測と前置きした来年の秋に委員国となる可能性についてもに変わるんですね来年の秋に変わりますとそうすると、韓国も立候補する可能性が出てくるといった話を紹介したあとで、最後に平石直之アナウンサーが、負の側面があった歴史を人類が学ぶためのものとしての世界文化遺産としてアウシュビッツが存在するが、佐渡金山は日本人の誇らしいものとしての申請でいいのかとの問いかけに鷲尾氏は深くうなずいて同意した。


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