ワイン特区を活用して弥彦に初めてのワインが誕生 弥生商店の「弥彦ブリューイング」がクラフトビールの設備でスパークリングワインを

(2023.12.26)

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新潟一の観光スポット、弥彦村で栽培されたブドウを使って弥彦で醸造されたワインが初めて誕生した。弥彦神社前に酒店「酒屋やよい」を構える有限会社弥生商店(羽生雅克社長・弥彦村弥彦)が「弥彦ブリューイング」として2019年にクラフトビールを発売してから5年目。ワイン特区を活用して今度はワインづくりに取り組んで完成したスパークリングワインを24日、発売した。

羽生商店が発売したスパークリングワイン、左が白泡、右がロゼ泡
羽生商店が発売したスパークリングワイン、左が白泡、右がロゼ泡

弥彦産ブドウを使った白泡とロゼ泡で酸化防止剤を使わず野性酵母で発酵

白泡とロゼ泡の2種類あり、微発泡、アルコール分8.5%でいずれも330ml入り税別1,250円。白泡はデラウエア、ロゼ泡はビジュノワール、キャンベル、巨峰などの品種の弥彦産のブドウのB級品を生産者から購入して仕込んだ。ラベルは酒樽の上で寄って寝ている弥彦と縁のあるウサギがデザインされている。


いずれも酸化防止剤は不使用。発酵にスケジュールを立てやすい製造用酵母を使わず天然の野性酵母にこだわった。発酵がいつ始まって終わるかわからず、冷蔵庫の発酵タンクによって発酵の状態が異なり、ロットによって味が変わる。初回ロットは白泡、ロゼ泡それぞれ100本ほどを販売する。

くす玉割りでいちばん右が羽生社長
くす玉割りでいちばん右が羽生社長

ワイン特区で「弥彦のブドウでワインを」の夢が実現

ワインなどの果実酒は年間6,000リットルを製造できない製造の免許を受けられないが、弥彦村は19年に県内初のワイン特区に指定された。これにより弥彦村のブドウを使って弥彦で醸造することで最低製造数量基準が年間2,000リットルに緩和され、ことし6月に果実酒醸造免許を取得できた。

弥生商店はこのワイン特区を活用して、新たにビールの醸造設備を生かして新たにワイン醸造に取り組んだ。ビールの醸造設備を活用しているので、ビールと同じものを使っている。

24日、羽生酒店でワインの完成発表会が開かれ、関係者でくす玉を割り、乾杯して試飲した。驚くほどブドウの香りを放つワインに仕上がり、好評だった。

今春、高校を卒業した羽生社長のおいがラベルをデザインした
今春、高校を卒業した羽生社長のおいがラベルをデザインした

羽生雅克社長(47)は東京農大醸造学科を卒業し、山梨県のワイナリーで3年間、修行して家業の羽生酒店を継いだ。羽生社長はあいさつで「いずれは弥彦のブドウでワインをつくりたいという思いがあった」と話した。

「農家さんの協力で今回、ワインをつくることができ、本当に感謝している。ぜひ弥彦のブドウを活用したこの果実酒を弥彦温泉の旅館や飲食店に来てもらって楽しんでほしい」と願った。羽生社長と一緒に醸造に取り組む姉の久美子さん(54)は「ブドウの実力を引き出せるようにもっと頑張らないと」とまだまだ上を目指している。


テロワールそのものの「弥彦の風土、空気、水を味わって」

当面は弥生商店での販売だが、旅館や飲食店で扱ってもらうように働きかける。瓶詰めが間に合わず、しばらくしたら新潟県信用組合弥彦支店裏にあるクラフトビールが味わえる「タップルーム」でワインも提供し、ネット販売も始める。また、いずれは発泡酒ではないワインの製造も検討している。

乾杯して試飲
乾杯して試飲

ワイン部会の丸山賢治部会長(60)は、このワインは取り巻く自然環境から生まれた「テロワールそのもの」と言い、「このワインで弥彦の風土、空気、水をぜひ味わっていただきたい」と述べた。また、「栽培農家の高齢化が進み、加工用のブドウは省力化につながり、B級品をかってもらいえるのもありがたい」と歓迎していた。

試飲して「あっ、おいしい!」と連発していた本間芳之村長は、「待ちに待ったますクリスマスイブにワインが間に合った」と喜んだ。「弥彦の日本酒、ビール、梅酒に新たにこのワインが加わり、弥彦の観光にとっても大変、貴重な重要な商品」と歓迎した。問い合わせは弥生商店(0256-94-5841)へ。

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