金物卸売の三条金物(株)(資本金2500万円、新潟県三条市柳川新田)は8日、事業を停止し、事後処理を石川佳代弁護士(ひめさゆり法律事務所、三条市興野1・0256-32-3377) へ一任し、自己破産申請の準備に入った。負債は調査中。
帝国データバンク新潟支店の調べでは、同社は1927年(昭和2)8月創業、同年12月に法人改組された金物売業者。主に関東、東北、東海、北陸地区など県外の金物小売商や建築材料専門店、小規模ホームセンター向けに、地元三条市の商材を主力とした商品を取り扱い、2001年ごろには年売上高約6億円を計上していた。
しかし、得意先の金物小売商が大手ホームセンターとの競合で販売不振となり、営業面で苦戦を強いられていたほか、思うような新規開拓が進まず近年の売上減少に歯止めが掛からない状況が続き、24年7月期の年売上高は約3億2000万円に減少していた。
また、原材料高騰などの要因から収益性の悪化を招き、近年は赤字決算により債務超過に陥っていた。事業が縮小するなか、先行きの見通しが立たなくなり、今年5月8日付で事業を停止した。