新潟県三条市・八幡宮(藤崎重康宮司)の春季例大祭「三条祭り」は15日、大名行列が戻った八幡宮で参加した子が無病息災に育つといわれる舞い込みが行われた。
八幡宮の御霊(みたま)を移した2基の神輿(みこし)は、大名行列とともに市中を行幸してはらい清めて午後5時過ぎに八幡宮に還御(かんぎょ)した。
神輿を拝殿に上げるときに行うのが舞い込み。やっこ、神馬(しんめ)、導祖神(どうそじん)、神輿2基、囃子(はやし)方の太鼓の順に拝殿の回りを走って3周し、拝殿へ駆け上がる。
導祖神からは子どもを肩車した親子が続いて同様に3周してから拝殿へ上がり、てんぐや神官から頭をなでてもらい、健やかな成長を願った。
神輿を拝殿へ上げようとすると、祭りを終わらせたくないやっこが上から押し返してもみ合った。いずれもお約束のように3度目のチャレンジで拝殿へ上げることに成功した。
拝殿の周りを走ると土ぼこりが上がり、神輿をはさんで親のかたきのような形相で押し合い、神輿が上がると歓声と拍手がわいた。
最後に三条祭り若衆会会長の斉藤類さん(36)が「天候にも恵まれて多く市民の皆さまの声援、笑顔が見れたこと、最高の祭りでした。これから先もずっと三条祭りが続くことを祈念する」と話し、三本締め。恒例で斉藤さんの胴上げで無事に一連の行事を締めくくった。
潮を引くように静けさを取り戻した拝殿では、神輿にのせた御霊を神殿に戻す神事が厳かに行われていた。