7日、8日の2日間、新潟県三条市の三条防災ステーションで開かれた三条名物「三条凧(いか)合戦」は、過去最多の昨年と同数の30の凧組が参加して熱戦を繰り広げた。2日間とも好天に恵まれ、三条市の発表では1日目10,812人、2日目19,544人の計30,356人が来場。合戦の結果は、白組の大町組景清が最高得点優勝、赤組は嵐南組が優勝した。
1日目に続いて2日目も好天に恵まれた。2日間とも汗ばむ陽気で、凧を揚げるには風が弱くなることもあったが、凧糸をからめて次々と合戦を繰り広げた。
紅白それぞれの最高得点の凧組が優勝で、全体で最高得点の凧組が最高得点優勝となる。紅白とも1日目の最高得点の凧組が2日間を終わってもそのまま最高得点となった。
赤組は、嵐南組39点がトップ、次いで上町組31点、凧の藤組26点と続いた。白組は大町組景清31点をトップにわずか1点差で東三条五月会が40点、三条越路組23点と続いた。
2日目は午前9時からの総合開会式で始まった。子どものころから合戦に参加していた祖父に連れられて合戦に訪れ揚げ師にあこがれ、隆青会に加入して約10年の保育士大津翔太さん(31)が宣誓を行った。
会場は国交省が所管するミズベリング三条でもある。このあと行われた国道49号水原バイパスの全線開通式典に出席した国交省北陸地方整備局の高松諭局長も来賓として出席した。
あいさつで会場をわかせたのは元三条市長の国定勇人衆院議員。1日目に2点しかあげられなかった市役所凧倶楽部に「ひとつだけ不満があるとすれば市役所凧倶楽部、どういうことでしょうか。いつまで行政サービスを提供し続けるのか」と苦言で笑わせて激励。また、1日目の合戦に訪れた長女が来年、女性メンバーでつくる三条小町会に入会すると宣言したことも紹介した。
イベントのあとは、三条市合併20周年記念凧揚げ、ラブフォーニッポンによる災害復興支援凧揚げセレモニーが行われた。三条市合併20周年記念凧揚げは、三条市を舞台にしたオリジナルTVアニメ「Do It Yourself!!−どぅー・いっと・ゆあせるふ−(DIY!!)」のキャスト声優、結愛(ゆあ)せるふ役の稲垣好(いながき このみ)さんと日蔭匠(ひかげ たくみ)役の和氣あず未(わき あずみ)さんの2人も参加した。
キャスト声優の参加は4年連続。アニメに登場するメインキャラクター6人がそれぞれ描かれた6枚の凧を揚げた。県外からも含めてざっと100人ものファンが訪れ、用意した「ようこそ三条!この日を待ってた!」「D 大成功 I いかが青空 Y 良く映える」とプラカードを掲げ、2人の声優が糸を引いて凧を揚げると歓声を上げていた。
あわせて三条市合併20周年記念で製作したそれぞれ市章、三条左衛門尉定明が描かれた2枚の凧を揚げ、上田泰成副市長も凧揚げに挑戦。「凧がすごい重くてこれほど運動量のある競技と思わなかった」と息を弾ませた。
さらに災害復興支援凧揚げセレモニーでは毎年、東日本大震災が発生した3月11日に福島県楢葉町のナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」で行われている復興支援・追悼イベント「ソング・オブ・ジ・アース311福島」の災害復興支援凧揚げを三条凧合戦で再現した。
三条凧合戦にも参加している主催のラブフォーニッポンのキャンドル・ジュン代表のあと、福島の被災地や昨年の能登半島地震の被災地の人たちが願いや夢を描いた10数枚の三条六角巻凧をいっせいに揚げて被災地の復興を願い、支援を続けていくことを誓った。最終成績は次の通り。
【令和七年度三条凧合戦 最終成績】
■最高得点優勝 大町組景清
■赤組成績
■白組成績
■殊勲賞 越後三条鍛冶集団
■敢闘賞 旭組
■技能賞 嵐南組
■優秀組賞 上町組
■優秀個人賞 石川将平(緑水会)
■新組賞 福ノ島組
■最高技術賞 皆川義文(大町組景清)
■赤組成績
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■白組成績
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