新潟県加茂市で16日、17日と立て続けにクマの目撃情報が相次いだ。しかもこれまでなかったような市街地にまでクマが現れる異常事態に加茂市は17日、現地へ出向いてクマを捜索するなど前例のない捜索、警戒の対応をとっている。
加茂市によると、16日は下条地区の下条上興屋、下条早田、上下条、そして市街地の仲町の4カ所でそれぞれクマ1頭の目撃情報があった。
下条地区にも民家があるが、仲町の目撃場所は大通りに面した雪椿酒造付近であり、人的被害の危険性が高まった。
さらに翌17日は正午ごろ、秋房地内の加茂川河川敷でクマが目撃された。八幡橋の下流側の左岸河川敷で目撃され、クマは上流へ向かったと言う。
仲町からは1kmほど離れているが、2日続けて市街地で目撃されたことから、まだ周辺にクマがいる可能性があり、緊張した状況が続いている。
17日は加茂市、加茂地域消防本部、加茂署、県環境センター、地元猟友会がクマが目撃された秋房周辺でクマの行方を捜索したが、6時近くなってもクマを発見できなかった。日没の7時で捜索、監視を終了することにした。
加茂市と加茂署は、周辺住民にクマに注意するよう呼びかける広報を行った。加茂市は注意喚起の情報発信だけでなく、外出を控えるよう呼びかけた。
また、八幡橋とその上流側の駒岡橋、その間の加茂川左岸堤防道路を通行止めにする措置も行った。
加茂市ではこれまでクマの目撃情報があっても、現場へ出向いたときにはクマが立ち去ったあとを確認するような形だったが、クマを捜索し、外出を控えるような対応は前例がない。加茂市ではしばらくクマの経過を続けることにしている。