家電メーカーの株式会社ツインバード(野水重明代表取締役社長・新潟県燕市)が2021年から進めてきた「リブランディングプロジェクト」が、このほど「第17回 日本マーケティング大賞」(公益社団法人 日本マーケティング協会主催)の奨励賞を受賞した。ものづくりのまち、燕三条の技術と精神を核としたブランドイメージの明確化や、地域に根差した社会貢献活動が高く評価された。
ツインバードは創業70周年を機に「本質的に価値ある家電を追求する」という思いのもと、大規模なリブランディングに着手した。新たなブランドプロミスとして「心にささるものだけを。」を策定し、コーポレートロゴも一新した。
商品展開では、”匠の技”を家庭で楽しめる高級志向の「匠プレミアム」と、機能美を追求した「感動シンプル」という2つの新ブランドラインを設立。顧客への提供価値をより明確にした。
さらに、社内に向けても企業の存在意義や価値観を示すパーパス・バリュー・ビジョン(PVV)を策定するなど、理念の浸透に力を入れてきた。
今回の受賞では、こうした一連の活動が、燕三条のものづくりを背景とした一貫性のあるブランドイメージ構築につながり、優れたマーケティング活動であると評価された。
加えて新潟県内の自治体と連携し、家電製品を通じてこども食堂を継続的に支援するなど、地域の社会課題解決に貢献する姿勢も受賞を後押しした。
日本マーケティング大賞は、優れたマーケティング活動を奨励し、経済・社会の活性化に貢献することを目的に2007年に創設された。ツインバードは1951年にメッキ加工業として創業以来、燕三条の地で受け継がれる職人たちの技術力と共創し、顧客の声に寄り添った製品開発を続けている。