新潟県燕市は、家庭で不要になった雑貨類を回収、売却し、その収益を子育て支援の財源とする新事業「MONO2(モノモノ)夢みらい事業」を8月1日、始める。市民はごみ処理費用の節約、市はごみの減量、子どもたちの未来への投資と、一石三鳥の取り組みだ。
燕市が推進する「子ども応援ECO(エコ)プロジェクト」の一環。市役所駐車場の東側(燕警察署側)に専用無料回収ボックスを設置し、リユース可能な食器や陶器、鉢、コップ・グラス、おもちゃ、ぬいぐるみなどを年末年始を除く毎日午前9時から午後5時まで受け入れる。
回収された品物はリサイクル事業者を通じて海外で活用され、売却益は市の「子ども夢基金」に積み立て、羽ばたけつばくろ応援事業、子ども夢づくり事業、Good Job つばめ推進事業などに充てる。
市民はこれまで有料ごみ袋で処分していた雑貨類を無料で手放せ、家計の節約につながる。市にとっても焼却や埋め立て処理するごみの量が減り、環境負荷と処理コストの削減が期待できる。
鈴木力市長は28日の定例会見で「一石三鳥と、三方よしみたいなことをねらった事業」で、「エコプロジェクトをさらに進めたいので、市民から不要な雑貨類でリユースできるものをどしどし持ち込んでほしい」と呼びかけた。
また、市はこれまでも空き缶を絵本に換える「カンカンBOOK・TOY事業」、古着をリサイクルする「福服BOOK・TOY事業」、学用品等などを募って必要な人に譲渡する「MONO2リユース事業」に取り組んでいる。鈴木市長は「子ども応援エコプロジェクトという形で体系化していき、今回はその4つ目の事業がスタートする」と説明した。