ことし秋に予定される燕市長選に立候補を表明している元燕市議の佐野大輔氏(41)の事務所開きが24日、元ドラッグストア(燕市東太田)に開設した選挙事務所で行われた。支援者ら約150人が出席し、佐野氏は「みんなでつくる燕市」を旗印に「皆さんと一緒につくっていく燕市を目指したい」と決意を表明した。
神事を行ってこれからの長い戦いの安全と必勝を祈願したあと、大倉龍司後援会長があいさつ。大倉会長は立候補を表名以来、佐野氏が市議の任期途中であることや若さに対して厳しい意見があったことにふれた。
そのうえで「市長になるために市議になったわけではない。やりたいことがあって市議に挑戦した。そのなかで市議では達成できない思いを募らせ、新たなステージに挑戦するために市長選に立候補した」と佐野氏の思いを代弁。佐野氏は「機動力は半端ない。若い人材がこれからの燕を背負っていく。そのチャレンジを理解いただき、皆さんと一緒に選挙戦を戦っていきたい」と支援を呼びかけた。
来賓の堀勝重県議は大勢の出席にふれ、「首長選挙は地域住民の未来を直接決める最も大切な選挙。彼が持つ強みを市民にしっかりと伝え、良い結果に繋げてほしい」と激励。同じく柴山唯県議は「彼の課題に対する深い分析力、そして民間、行政、議会という多様な立場から物事を見る力は素晴らしい。この能力は必ず燕市の未来に生かされる」と佐野氏政策立案能力に太鼓判を押した。
佐野氏は決意表明で、7月末の辞職まで市議を2年9カ月務め「この素晴らしい燕市をさらに発展させるためには、一議員という立場から一歩前に踏み出し、市政全体のかじ取り役を担わなければならないという思いが日に日に強くなった」と決意に至った心境を話した。
「稼ぐ燕市」、「育てる燕市」、「燕はひとつ」の3つを政策の柱に掲げた。「稼ぐ燕市」は「どんなに立派な理想を掲げてもそれを実現するための財源がなければ絵に描いたもちに終わってしまう」。「燕市の農業や商業がもっと元気に、もっと稼げる環境を整えることが急務」。
「育てるつばめ市」は、文部科学省への出向経験もあって教育分野への思い入れが強い。「子どもたちが夢や希望をもって成長できる教育環境の整備」とともに、「ライフワークとして取り組む障がい者支援も、さらに拡充させたい」。
「燕はひとつ」は、燕市合併から来年で20年になるが、旧市町村の意識が残っている部分もある。「行政、民間企業、市民、市外から燕で働く人も、すべての人が『チームつばめ』として同じ方向を向き、一体となってまちづくりを進めていくことが不可欠」と強調した。
公共施設や公共交通、文化、スポーツ、産業などさまざまな課題が山積をしている。「まずは『みんなで作る燕市』という旗印のもと、皆さんと一緒につくっていく、そんなつばめ市を目指していきたい」。
「まずは私がどれだけの市民を、燕市にかかわっている人を、この選挙に巻き込んでいくことができるのか、それがまず私がつくる『みんなでつくる燕市』のいちばん最初の課題だと思っている」と述べ、「そこに少しでも応援したいなと思っていただき、そんな燕市になるように、実現したいと共感して協力、支援をたまわりたい」と決意表明を締めくくった。
出席者を見送った佐野氏は、大勢の参加に感謝し「ここからがスタート」で、「あとはどれだけ、市民に知ってもらうことをしっかりやらないと」、「そもそも候補者を知らないで選挙に行く人はいないので、とにかく動いてそのうえで支持してもらえればいい」と気を引き締めた。