新潟県三条市にある2つの道の駅「漢学の里しただ」と「庭園の郷 保内」が三条市内にも店舗をもつ菓子店「お菓子処 菜菓亭」は、新商品を共同開発した。新潟を代表する銘菓、菜果亭の「河川蒸気」に三条市特産の下田地域のサツマイモふんだんに使った「河川蒸気(さつまいもクリーム味)」を1日、両道の駅限定で販売を開始した。
「河川蒸気」は30年前に発売した菜果亭のベストセラーで看板商品。オリジナルは中に白あんをはさむ。その白あんにサツマイモクリームを混ぜ、洋風の原料を加えて仕立てた特製クリームだ。
サツマイモらしい色合いを出すために紫色にする工夫も。パッケージデザインは、河川蒸気の情緒あるデザインを踏襲しつつ、地域性を加味して下田地区の五十嵐川の上にそびえ立つ奇勝「八木ヶ鼻」の写真を水彩風にパソコンで加工した。
価格はオリジナルが1個税込み238円で、さつまいもクリーム味は278円。菜果亭では販売せず、漢学の里しただと庭園の郷 保内でだけ販売。それぞれの道の駅で足を運んでほしいというねらいだ。
22日、関係者が三条市役所を訪れ、市長に商品の完成を報告した。訪問したのは、菜菓亭を運営する株式会社いえい(新潟市北区)の家井悠太取締役と、道の駅の指定管理者の株式会社下田郷開発の渡邉梨絵駅長、株式会社テレコムベイシスの渡邊貴大統括バイヤーの4人。
家井取締役は 「道の駅から地域を盛り上げる新しい土産を作りたいという大変ありがたい話をいただいたのがきっかけ。看板商品の「河川蒸気」と、下田地域で採れる上質なサツマイモを組み合わせることで、三条市ならではの新しい価値を創造できるのではないかと考え、開発がスタートした」と開発の経緯を話した。
関係者から新商品が手渡されると、市長は三条市の景勝地である八木ヶ鼻と五十嵐川が描かれたパッケージを興味深そうに眺め、試食。「さつまいもの自然な甘さとクリームの相性が抜群。地域の企業と道の駅が連携し、三条の新たな魅力を発信してくれることを大変嬉しく思う」と、期待の言葉を寄せた。
開発のポイントは、「 やはりいちばんは、主役の下田産のサツマイモの風味を最大限に生かしたクリーム。サツマイモ本来の優しい甘さと香りを引き出すため、甘さのバランスには特にこだわった。定番の『河川蒸気』のふんわりとした生地との一体感を楽しめる自信作に仕上がった」と話した。
「 地元の恵みと地域の皆さまとの連携で生まれた特別な『河川蒸気』。三条でしか味わえないこの味を、ぜひ一度、味わってほしい」と期待した。
さっそく試食した滝沢亮市長は「サツマイモの自然な甘さとクリームの相性が抜群。地域の企業と道の駅が連携し、三条の新たな魅力を発信してくれることを大変うれしく思う」と期待を寄せた。