JICA(国際協力機構)が25日、「JICA アフリカ・ホームタウン構想」の事業を撤回したことを受けて、アフリカのホームタウンに認定された新潟県三条市と千葉県木更津市、愛媛県今治市、山形県長井市の4市の市長が連名で、JICAから撤回の報告を受けたことと、引き続き理解と協力を求める文書を出した。
あわせて滝沢亮三条市長は、市民に向けてコメントを発表した。コメントでは、事業撤回に伴って、この秋に予定していたJICA主催のガーナ政府訪問団による三条市の視察と、その後のJICA主催の三条市を対象としたガーナに関する各種調査や企画事業は中止したとしている。
三条市がホームタウン認定を受けた経緯は、昨年8月に三条市、JICA、慶應義塾大学SFC研究所の三者で連携協定を締結し、日本人学生の地域おこし協力隊が三条市内でことし1年間、活動した後ににJICA海外協力隊としてガーナで1年間、活動し、その後の1年間は三条市内で地域おこし協力隊として再度、活動することになっていた。
ホームタウン構想の撤回に伴って、この連携協定も25日付けで終了することになった。ただし、地域おこし協力隊としての活動は、ホームタウン構想や協定の有無で制限されるものではなく、この日本人学生の地域おこし協力隊としての受け入れは継続する。
三条市へは依然として批判的な電話が続いており、24日は20件、25日は午後4時までに17件の電話があった。滝沢市長のコメント全文は次の通り。
三条市長コメント:本日の発表を受けまして市民の皆様へ
三条市は、先般より、JICA アフリカ・ホームタウン構想を主催する JICA に対 し、今後の在り方について国とともに検討することを要請しておりましたが、本 日、JICA から本構想を撤回する旨の発表がありました。 また、本構想の撤回に伴い、JICA 主催のガーナ共和国政府訪問団による三条 市の視察及び JICA が主催する三条市を対象としたガーナ共和国に関する各種調 査や企画事業については、実施しないこととなりました。
三条市が JICA アフリカ・ホームタウン認定を受けるに至った経緯は、昨年8 月に三条市・JICA・慶應義塾大学 SFC 研究所の三者間で連携協定を締結し、取組 を開始していたことから、JICA から打診を受けたものです。本連携協定では日 本人学生である地域おこし協力隊が三条市内で今年 1 年間活動した後、JICA 海 外協力隊としてガーナ共和国で 1 年間活動を行い、その後の 1 年間は三条市内 で地域おこし協力隊として再度活動することとなっておりましたが、本構想の 撤回に伴い、本連携協定も本日付けで終了することとなりました。地域おこし協 力隊としての活動は本構想や本協定の有無により制限されるものではありませ んので、当該日本人学生の地域おこし協力隊としての受入れは継続していく予 定です。
三条市は、従前より、姉妹都市・友好都市を始め、様々な国・地域と官民含め 交流しておりました。今後も、これまで同様に、国際親善、相互理解といった目 的を踏まえてまいります。
今後も、市民の皆様への丁寧な説明のもと、市政を進めてまいります。引き続 き、ご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
令和7年9月 25 日 三条市長 滝 沢 亮