一般社団法人新潟県アウトドア協会(新潟市中央区・紫竹陽介代表理事)は28日、29日の2日間、日本有数のアウトドアブランドの集積地でものづくりの聖地の燕三条地域で初めてのアウトドア業界のB2B(企業間取引)展示商談会「JAPAN OUTDOOR GEAR SUMMIT 2025」(JOGS 2025)を開いている。

新潟県アウトドア協会には、2年前に発足メンバーのスノーピーク、パール金属、新越ワークス、モチヅキ、ベルモントをはじめ県内を中心に45の加盟・協力団体がある。
そのうち燕三条のアウトドアブランドを中心に20余りのジャパンブランドが会場の燕三条地場産業振興センター(三条市須頃1)に集結。2026年新製品や定番品を中心に展示し、来場する小売店や流通バイヤー向けにアピールしている。
キャンプや登山、野外活動に使われるテントやタープ、シュラフ、マット、アウトドアファーニチャー、調理や食事に関連したたき火台やグリル、バーナー、シェラカップ、カトラリー、ランタン、ペグ、キャリー、ナイフなど、燕三条地域のものづくりの幅広さを知ることができる。

さらにキャンピングカーや水上アクティビティのボートやカヌーもあれば、米国を代表するアウトドアブランドのザ・ノース・フェイスも出展している。。
単なる新商品展示にとどまらず、スプーン磨きやチタンストローの色付けが体験できるものづくり体験コーナーも開設。燕・三条地域の史料館やメーカー、工場などを巡る燕三条ものづくりマイクロバスツアーを用意し、28日は来場者交流会も企画した。
「ユニフレーム」のブランドで知られる新越ワークスが、神戸で開いてきた展示会を昨年、試しに燕三条地場産業振興センターで開いたのがきっかけで、新潟県アウトドア協会でもチャレンジしてみようと企画した。

新型ウイルス感染拡大中の空前のアウトドアブームが終わり、アウトドア関連業界が低迷している背景もある。各社は小売店で棚割りを奪い合うライバルでもあるが、一方で力を業界全体を盛り上げたいというねらいがある。
紫竹代表理事は「アウトドア業界はことしになって底をついてる部分はあるが、さすがにショップが在庫を切らし始め、出荷も戻り初めている。ただ、引き続き供給過多で、プレーヤーの参入が多過ぎてメーカーが乱立しているのが現状」と厳しさを話す。

おまけに、ことしは各地でクマの出没が相次いでいるため、アウトドアが敬遠されがちなのも逆風になっている。「実際にクマが出ているキャンプ場はほぼない。対策をしてクマが来ていないこともアピールしていなければ」と理解を求める。
「この展示会に関しては、みんな仲間として共同戦線で燕三条を売り込もうと集まった」と意義を話す。「交流会もみんなでやろうよと,お客さんもメーカー互いに紹介し合って盛り上げたい」。来場者は200人以上を見込み、商談は数億円規模を目指している。
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