新潟県加茂市の加茂山公園の池の端で11月1日(土)、2日(日)の2日間、ことしで3年目の紅葉ライトアップが行われる。ことしは人工の雲海の演出に挑戦。「神池」とも呼ばれる4つの池が連なる池の端の夜を幻想的に彩る。

2年前に池の端のほとりにある茶屋「椿(つばき)の家」による手作りのライトアップで試験的に始まった秋のイベント。昨年から加茂市観光協会(会長・藤田明美加茂市長)が主催している。
昨年はライトアップに音楽を組み合わせて、ハンドパンとカリンバの演奏会を開いた。ことしの目玉は雲海。池の水面や周辺を雲海を漂わせようという趣向だ。人工の雲海は、東京のホテル椿山荘東京の庭園全体を使った「東京雲海」が有名だ。

昨年もドライアイスを使って雲海の発生を試したが、すぐに霧が消えてしまった。そこで今回は4基の雲海システムを業者に借りた。いちばん下の池に設置する。27日夜、最終3回目の雲海発生のテストを行った。
小雨が降って湿度が高かったからか、霧が消えにくかった。雲海システムをフル稼働すると水面が見えなくなるほど雲海が深くなり、半分の2基を稼働するだけで十分な雲海ができた。
池の端の木々はまだ紅葉していないが、ライトアップされて赤い光が当たると紅葉しているように見える。ライトアップされるだけで昼の池の端とは別世界。さらに雲海が漂うと異世界へいざなわれたようで、ねらい通りの幻想的なムードに包まれる。

雲海にあわせてライトを当てる角度や数を調整。「思っている以上にきれいだね」、「写真に撮るともっときれいに見える」と関係者は完成度に大満足だった。
今回は2日に限り、午後6時半から青海神社(古川修宮司)で神事と神楽舞が行われる。また、1日は午後5時半に「椿の家」集合で一夜限りの特別ツアー「もみじまいり」を行う。あんどん製作、紅葉観賞、青海神社神事、夕食に老舗料亭「日本料理きふね」特製の紅葉弁当を味わうもので、参加費6,000円。参加したい人は29日までに加茂市観光協会(0256-53-0234)に申し込む。