新潟県三条市は、市内の住宅地などへのクマの出没情報の件数が過去最多となっていることから、通学に危険性が高いと保護者が判断して小中学校を休ませても子どもを欠席扱いとしないと発表した。

14日の滝沢亮市長の定例記者会見で発表した。欠席しても「出席を要しない日(出席停止等)」とするもので、対象期間は11月4日から30日まで。クマに限らずこうした措置は学校長の判断でできる。全国的にどのくらいの学校がクマ対応として出席停止措置を行っているかは、学校ごとの対応のため把握していない。
三条市のクマの出没情報は、年度ごとに2019年度の91件から80件、39件、25件、16件、昨年度は22件と急減で推移していたが、今年度はすでに120件にも達して過去6年間で最多となっている。
三条市では子どもたちの見守りや防災行政無線放送による注意喚起に加え、207万円で山沿いの小中学校や自治会にクマ撃退スプレーを配布し、63万円で八木ヶ鼻オートキャンプ場や公共施設、通学バス停留所や学校・保育施設の周辺にオオカミの尿の動物忌避剤の設置など、さまざまな手で被害防止に努めており、人的被害は出ていない。