新潟県三条市・三条商工会議所(兼古耕一会頭)は15日、ジオ・ワールドビップで年始め恒例の「会員新春の集い」を開いた。ことしも会員企業や来賓ら会場いっぱいの320人が出席し、2026年のスタートにあたり地域経済の再生と飛躍を誓い合った。三条商議所はことしを「再出発の年」と位置づけ、産学官金の連携による地域経済の持続的成長を目指していく。

冒頭、兼古会頭が年頭あいさつに立った。「長きにわたるデフレからの転換、金利のある世界への移行など、日本経済は歴史的な転換点にある」と述べ、不確実性の高まる時代においてこそ、過去の成功体験にとらわれず、変革に挑み新たな価値を創出する必要性を強調した。

三条商工会議所では昨年11月に第32期がスタートし、新執行部体制のもとで12部会を10部会へ再編。縦割りを排し、横断的な連携を強めることで「会議所自身の自己変革」を進め、会員企業の「稼ぐ力」を高めていく考えを示した。
具体策として、(1)技術革新と産学連携の強化、(2)適正な価格転嫁と成長型経済への転換、(3)地域資源の磨き上げと新陳代謝の促進の3つの柱を掲げた。
技術革新と産学連携の強化は、三条市立大学との連携を一段高いレベルへ引き上げ、企業の技術力と大学の知見を融合。DXに対応した高付加価値製品の開発や生産プロセスの革新を後押しする。
適正な価格転嫁と成長型経済への転換は、パートナーシップ構築宣言の実行性を高め、企業の価格交渉力を向上させるための伴走支援を徹底。中小・小規模事業者が利益を確保し、持続的な賃上げや未来への投資が可能な環境を目指す。
地域資源の磨き上げと新陳代謝の促進は、「燕三条 工場の祭典」などを通じた産業観光をさらに推進し、インバウンド需要の獲得を目指す。事業承継支援と創業支援を両輪で進め、活力ある地域経済を創出する。
金子会頭は「産学官金、そして地域の皆さんと一枚岩となり、この三条から日本経済再出発ののろしを上げていこう」と会員に呼びかけた。
続いて来賓の祝辞で、県産業労働部の野上文敏部長が知事メッセージを代読し、物価高や人手不足への対応、新事業展開や価格転嫁支援を通じて県内企業の経営基盤を後押しする姿勢を示した。

滝沢亮三条市長は、昨年4月から12月末までのふるさと納税額が、東京三条会会長からの1億円の寄付を含め42億9千万円に達したことを報告。「3月末には45〜46億円を見込む」と謝意を表した。

「国家百年の計は人づくり」で、三条市立大学から1期生8人、2期生12人が燕三条地域の企業へ就職予定であることを紹介し、産学連携の成果を強調した。また、県央工業高校と三条商業高校の統合について「1+1が10にも100にもなる統合にしたい」と語り、地域産業の活力向上につなげたいと意欲を示した。
衆議院議員の菊田真紀子氏(立民)は、物価高や人手不足など厳しい経営環境にふれ、雪国での短期間選挙の懸念を指摘。「現場の声を国政に反映させたい」と訴えた。国定勇人氏(自民)は、トランプ関税交渉の経験を踏まえ、日本の強みとして都市鉱山によるレアアース再循環などを挙げ、「燕三条地域が担える分野は多い」と地域一丸の取り組みを呼びかけた。


加茂市の高橋理香さんの箏曲と「鼓童」名誉団員の佐渡市の小島千絵子さんの舞のアトラクションのあと祝宴に移った。

また、高市首相が23日招集の通常国会で衆院を解散すると伝えられている。菊田氏はそのことにふれ、「国会を開いて来年度予算を審議し、成立を目指すのが常道なのに、23日初日に冒頭解散と報道されている。超最短27日から選挙が始まると言われている。雪国でこの季節に選挙をやるのは本当に危険で、安全上の問題がある。高齢者が雪かきのない道を歩いて投票所に行けるのか。なぜこのタイミングなんだと思う」と疑問視した。
国定氏は「世間はきな臭くなっているようだが、まだ正式発表ではないので、きょうは心穏やかにあいさつをさせていただければ」とかわしていた。