燕三条地域に根差した家電メーカー(株)ツインバード(野水重明代表取締役社長・本社: 新潟県燕市)は14日、年明け恒例の新年賀詞交歓会を開き、取引先など111社から160人が集った。同社を支える取引先や地域関係者に感謝し、ことしの経営方針を示し、創業75周年のことしは国内製造比率75%を目指す考えも明らかにした。

冒頭、野水社長があいさつした。同社はメッキ加工業として創業し、外部環境の変化に対応しながら家電メーカーへと成長してきた75年の歩みを振り返り、「地域の皆さまをはじめ、多くの関係者の支えがあってこそ」と感謝した。
2021年の創業70周年を機に進めてきたリブランディングの成果にも言及。社名やロゴの刷新、新たなブランドプロミス「心にささるものだけを。」の策定、「匠プレミアム」「感動シンプル」の二つの商品ライン立ち上げなどの挑戦が実を結んだ。
燕本社工場で製造する「匠プレミアム」シリーズが好調に推移。主力の「匠ブランジェトースター」は、4枚焼きサイズの追加などで販売を伸ばし、各種賞も受賞している。

こうした取り組みや、ワクチン運搬庫「ディープフリーザー」の納品を通じた社会貢献が評価され、燕三条地域の強みを生かしたリブランディングプロジェクトは「第17回日本マーケティング大賞奨励賞」を受賞。「地域とともに受賞した賞」として感慨を語った。
一方、円安の長期化や物価上昇、流通構造の変化など厳しい外部環境にもふれた。昨年6月に打ち出した「軌道修正」の方針をあらためて説明。高付加価値型製品を軸にしつつ、B2Bやクローズマーケットなど同社の強みが生きる分野の開拓、小型調理家電の開発に注力する考えを示した。

新製品としては、4枚焼きを可能にした「匠ブランジェトースターPLUS」、燕本社工場製のコンパクト精米器、トップクリエイターと共同開発した「匠クラフトドライヤー」などを紹介。国内製造比率についても、30%から50%への引き上げを目標に掲げた。現在は約45%まで拡大している。
海外展開では、日本製の匠製品を軸にアジア市場の開拓を強化。韓国の大手量販店で専用コーナーを設け、全自動コーヒーメーカーやトースターの販売を開始。医療分野ではワクチン運搬庫や超低温フリーザーボックスの技術を生かし、国際展示会での提案を進める方針を示した。
長期ビジョン「VISION2030」では、「燕三条発のイノベーションで世界に持続可能な幸せを提供するブランド」を掲げ、家電事業で“熱狂的なファン”100万人の獲得、医療・冷凍分野での社会貢献を目指す。
最後に、えとの「午」にちなみ、「勢いよく駆け出し、スピード感をもって前進する1年にしたい」と述べ、取引先や社員の繁栄と健康を祈念して結んだ。

来賓の佐野大輔市長があいさつした。鈴木力前市長は出席したことがなく、燕市長の出席は初めて。佐野市長は、コロナ禍でのワクチン運搬における協力や、ふるさと納税返礼品での貢献など、多岐にわたるツインバードの地域への貢献に感謝の意を表明。「これからも燕市とツインバードがしっかりと連携を図りながら、この燕市、そして日本が良くなっていくために一緒に取り組んでいきたい」と、今後のさらなる連携に期待を寄せた。
その後、江戸川産業(株)の新保智也代表取締役による乾杯の発声で乾杯し、和やかな歓談となった。
また、佐藤勉専務取締役は閉会のあいさつで、創業75周年にかけて国内製造比率75%を目指す体制整備を進めると明言。 河村章常務取締役は、皆さまと 「フェイス to フェイス」で 課題解決し、「ともに創る」共創の精神をもって、力強く「75」を合言葉に「国内製造へのさらなる加速」を進め、安心安全、信頼のおけるていねいなもの作りを実現し、「ワクワクする商品」 を一緒に世の中に数多く提供し続けたいと述べた。