新潟県三条市で三条凧合戦の伝統を受け継ぐ三条凧(いか)協会(須藤謙一会長)は、昨年11月29、30日とタイのシラチャ市で開かれた「シラチャ日本祭り」への参加報告のため22日、三条市役所を訪れて滝沢亮市長に現地での取り組みや反響を伝えた。

この祭りは日系企業が多く進出するシラチャで毎年開かれている大型イベント。今回は2日間で約2万5千人が来場した。協会から揚げ師14人が参加。三条六角巻凧の凧揚げ体験や模擬凧合戦に加え、天気に左右されにくい文化発信として今回がデビューとなった、にわか仕込みの三条凧ばやしの演奏も披露し、会場を盛り上げた。
事務局長の川口純平さん(32)は「人が集まる世界の祭りを選び、日本文化に関心のある層に三条の凧合戦を届けたかった」と今回の遠征のねらいを説明。来場者からは「見たことがない」、「おとなが技を競うのが新鮮」といった声が多く寄せられ、SNSでも反響が広がったと言う。

副会長の結城靖博さん(41)は「タケと和紙で作る六角凧そのものが珍しく、文化としての凧合戦に強い関心をもってもらえた」と手応えを語った。最終日には現地関係者に凧を贈呈し、日本式の神社にも奉納するなど、交流の輪を広げた。
また今回の海外事業では、事業主ではない若手メンバーの参加が目立った点も成果の一つ。結城さんは「海外での経験は、その後に会を引っ張る人材に成長するケースが多い。次世代につながる大きな一歩になった」と振り返った。

会長の須藤謙一さん(58)は、「これで続けて3回、三条市を代表してと海外事業に生かせてもらった。だんだんと皆さんに知ってもらえる機会を増やしていくことができた」と喜んだ。
須藤凧屋として凧を作る須藤さんは、凧絵を描くワークショップも担当したが、「地元の5人ぐらいの家族連れに体験してもらい、凧を買ってくれた人もいて、三条の凧をちょっと知ってもらえる機会ができていい機会だった」と振り返り、「海外だけでなく市内、国内についても精力的に頑張っていきたい」と語った。

滝沢市長は「アゼルバイジャン、台湾に続き、タイでも三条の凧合戦文化を発信していただき心強い。市内の子どもたちにも広がっている取り組みと合わせ、外にも中にも広がる活動を引き続き応援したい」と期待を寄せた。
このほか、イベントに出演していた歌手の一青窈さんと一緒に夕食を食べたことや、パリのモンサンミッシェルで行われるイベントに参加の声がかかっていること、栄地区の凧組の誕生に期待していることなどが話題にあがった。

