「節分」の3日、新潟県三条市の法華宗陣門流総本山「本成寺」(鈴木日慧管長)で春を呼ぶ節分大祈願会の鬼踊りが行われた。翌日は春の始まり「立春」だが、境内は雪に覆われて厳しい寒波に見舞われたなか、善男善女が所願成就や事業繁栄に思いを込めて豆を投げた。

午前11時から招待者、事業繁栄祈願申込者、除厄豆撒き事前申込者、午後2時から一般参拝者を対象に2回、本堂で行われた。鬼踊りは本成寺鬼踊り奉賛会(小林敏文会長)が披露した。
午前の回は、鈴木管長を導師に読経が続くなか、4人の僧りょが木剣(ぼっけん)を打ち鳴らして邪気を払った。鈴木管長は「豆に自分の全身全霊を込めて鬼にぶつけて厄を払ってほしい」と話した。

鬼踊りは、その歴史や意味のナレーションで始まりった。僧兵がうちわ太鼓をたたいて「南無妙法蓮華経」と題目を唱えながら外から舞台に上がって口上を述べ、なぎなたを振って気勢を上げた。
僧兵が舞台を降りるとドラや太鼓、ほら貝の音とともに鬼が登場。色によってそれぞれ人間の悪い心を表した赤、青、黄、緑、黒の5匹の鬼と三途川婆(そうずかば)が、金棒やさすまた、かけやなどを振り回して正面の舞台で踊った。

さらに左右の舞台にも分かれてほかの鬼も加わって三方で踊った。踊りの最中から子どもを抱きかかえたりして大暴れ。鈴木管長の「鬼は外!」を合図に参拝者はダイズの福豆を投げると、たまらず鬼は外へ退散し、僧兵は本堂の前で「えい、えい、おー!」と勝ちどきを上げた。
鬼は境内を歩いて鐘楼堂で鐘をつき、鬼のつのが取れて改心し、人間に戻るというストーリーが完結した。

このところの大雪で境内はひざくらいの高さまで雪が積もった。朝のうちは日が照ることもあって穏やかな鬼踊りになるかと思われたが、天気は下り坂で始まるころには雪がふったりやんだりした。
午前11時の三条市の気温は1.1度の厳しい寒さ。全身で豪快に踊りを見せる鬼の息は白く、豆つぶてに退散すると全力を出し切って本堂前でしばらく動けなくなるほどぐったりしていた。

大雪のこともあって境内の参拝者は少なかったが、大泣きする子どもを鬼に差し出してツーショットを撮影し、春を呼ぶ縁起物の風物詩を満喫していた。
