4月19日投開票の任期満了に伴う三条市議選(定数22)に石田文夫氏(60)=三条市仲之町=が無所属で初出馬する意向を固めた。地域の高齢化や孤立、空き家問題などを背景に、「安心して暮らせる地域づくりにかかわっていきたい」としている。

石田氏は1965年12月29日生まれ。里帰り出産で母親の実家がある糸魚川市で生まれたが、ずっと三条市仲之町で暮らす。一ノ木戸小、第二中、新潟第一高、東京・中央工学校土木建設科、新潟大学経済学部経済学科を卒業した。
家業の石田建設に従事した後、13年前に父親が亡くなったのを受けて会社の清算にあたっている。現在は山林や土地の管理、自宅と併設の私設図書館「大和川春日文庫」の管理に携わる。
私設図書館は約30年前から続けており、社会科学や人文書、古文書、音楽資料など数万冊を収集。音楽家の自筆資料や楽譜、音源も所蔵し、国内外の演奏家からの照会にも対応している。
一方で、各地のまちづくり研究がライフワーク。祖先の出身地の京都市や大阪府枚方市、富山市、愛知県犬山市などの事例を調べてきた。その経験も踏まえ、市政にかかわる決意を固めた。

仲之町で自治会長を務めた経験がある。地域美化活動や小学生の登校見守りを約13年間、続けてきた。「今までの取り組みだけでは行き詰まり感がある」と感じていた。
とくに問題意識をもつのが高齢化と孤立。「この地域はとくに高齢化率が高い。高齢者の孤立は喫緊の課題」で、「孤立を防ぐことは、日常を大切にすることに尽きる」。災害時にも近所同士のつながりが命を守る基盤になると考える。
政策面では空き家問題にも力を入えたい考え。相続や借地などが絡む事例は複雑で、法制度があっても現場では使いにくいケースが少なくないと指摘する。行政書士試験に合格しており、制度面の知識も生かしたい考えだ。
教育については、AI時代を見据えながらも語学や文化理解の重要性を重視。小学校英語教育のあり方にも関心を示す。「言語はその国の文化の反映であり、相互理解に非常に重要。AIに丸投げするわけにはいかない」。子どものころから親しんだクラシック音楽分野での経験も生かし、芸術・文化振興にも取り組む。
現時点では、組織だった支援母体はない。友人らを中心に準備を進める考えで、選挙カーによる連呼よりも、のぼり旗を持って歩きながら地域を回る活動を思い描く。
「地域を支えている人たちの負担はかなり大きい。近い将来の地域像も描きにくいなかで、少しでも安心して暮らせる地域づくりに関わっていきたい」と石田氏は話している。