4月19日投開票の三条市議選(定数22)に、下田地区・鹿峠の長谷部良明氏(50)が無所属で立候補することを決め、22日、地元の集会施設を拠点に事務所開きと出馬表明を行った。会場には地元住民や支援者が集まり、昨年発足した鹿峠青年部のメンバーらも青いジャンパー姿で駆け付けた。長谷部氏は「当選がゴールではない。そこがスタートライン」と述べ、三条市の財政、八十里越開通、スポーツ・文化の3分野を柱に市政へ挑む考えを示した。

冒頭、長谷川仁後援会長は、ここに至る経緯を説明。昨年12月に出馬を正式表明し、ことし1月1日の集落の新年会で集まった人たちに出馬報告した。
この日は集落の推薦と集会施設利用の承認を得た。「ここを拠点に良明の選挙活動を行っていきたい。本人もすごく頑張ってるので皆さんの力を借りて運動していきたい」と支援を求めた。

佐藤一紀選対本部長は、長谷川氏と25年以上の付き合いがある。長谷川氏は野崎貴実税理士事務所(三条市月岡)の副所長。数字にも強く、愛想もよく、鹿峠の集落の仲間が多いと評価する。
「これで三条市議選に頑張ってくれれば、鹿峠地区の小さな問題などをすぐ市の方にあげてくれると思う。市とのパイプをきちんとつくってくれると思う」と期待した。

長谷部氏は「三つの責任」を掲げる。1つ目は「三条市の財政に、責任を。」。会計事務所で20年以上勤めてきた経験を踏まえ、「市は利益を追う団体ではないが、収入と支出のバランスが崩れれば財政破綻を招きかねない」と指摘。支出が適材適所になっているかを冷静に見極めたいと訴えた。
2つ目は「八十里越を通過点にしない。」。三条市がふるさと納税で約50億円を集めたことにふれ、「それだけ三条には寄付するに値する『もの』『こと』があるということ」と強調した。

そのうえで、集まった財源を安易に箱物整備へ向けるのではなく、まずは地域の産業や農業、地場の魅力を磨くことに回すべきだと持論を展開。八十里越の開通についても「開通した、イベントをやった、で終わってはならない。三条や下田を目的地にしてもらう仕組みが必要」と述べ、スノーピークを含むアウトドア資源やダム周辺の活用、車中泊やRVパークのような滞在型の仕掛けづくりにも言及した。
3つ目は「スポーツと文化を、守り育てる。」。自身が小学生時代から続けてきたバレーボール経験を踏まえ、中学校部活動の地域移行で生じる指導者不足や、コーチがほぼ無報酬で支えている実態を問題提起した。「好きだからで押しつけていいのか」と語り、指導者や活動環境を地域で支える仕組みづくりの必要性を訴えた。
さらに、昨年初めて鹿峠地区で祭りを開いた経験を引き合いに出し、「子ども、お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんが一緒になって思い出をつくることが地域愛につながる」と話し、スポーツと文化が地域の結束を生む力になると強調した。

出馬を決断した理由については、周囲から背中を押されたことに加え、「子ども2人が自衛官として国のために頑張っている。子どもにやらせておいて、自分は何なんだという思いがあった。自分も市に何かできるんじゃないかと思った」。
過去にも立候補を勧められたことはあったというが、「昨年、鹿峠青年部ができ、三条凧(いか)協会も盛り上がって、皆さんが本当にバックアップしてくれる体制が整った。大きな流れやタイミングがあった」と今回の決断を説明。「当選することがゴールではない。そこがスタートライン」と強調した。
滝沢亮市長の市政運営については、まだ2期目に入ったところで「これからではないか」との見方を示した。前市長時代からの事業を引き継いだ市政運営の印象があり、「経験も増してきていると思うので、これからは一緒に三条市を盛り上げるように推進していきたい。市長がやられることは非常に応援したい」と、協調姿勢を示した。

まあ、滝沢亮三条市長からは激励メッセージが寄せられた。下田地区に生まれ育った滝沢市長は、長谷部氏がいか合戦をはじめ地域イベントの中心メンバーとして三条を引っ張ってきたかにふれ、「下田地域には八十里越の開通や小学校統合など、力を発揮してほしい伸びしろがたくさんある」と長谷部氏の貢献に期待した。
支援の中心を担うのは、30代、40代を中心とした地元青年部(鈴木直人部長・部員17人)の有志。長谷部氏は「誰一人選挙をやったことがない素人集団」としながらも、「辻立ちやあいさつ回りを一生懸命やっていきたい」と話した。会の最後は、青年部部長の音頭でガンバローコールを3唱し、初陣に向けて結束を固めた。