?新潟県燕市の県立燕中等教育学校(原口央校長)と三条市の公立大学法人三条市立大学(アハメド・シャハリアル理事長)は26日、三条市立大学で包括的な連携協定を結んだ。中等教育と高等教育をつなぐ探究学習の充実や次世代人材の育成に向けて連携を深めていく。燕中等教育学校にとっては新潟薬科大学に続く2校目、三条市立大学にとっては5校目の連携協定。

締結式では、原口校長とシャハリアル理事長が合意書に署名した。協定では、双方の教育資源や人的ネットワーク、地域産業との連携基盤を生かしながら、学校教育の振興と次世代を担う人材育成を図る。
柱となるのは、燕中等の「つばくろ探究」を中核とした探究活動への支援。大学教員や研究者による指導、研究テーマの深化、成果発表機会の創出などを盛り込む。
このほか、デジタル、グリーン、ものづくりなど次世代産業にふれる体験型学習、地域企業や研究機関と連携した課題解決型学習、中高大接続を見据えたキャリアデザイン教育やアントレプレナーシップ教育、教職員間の情報共有や共同研究などでも連携する。
原口校長は「本校から最も近い大学でもある三条市立大学と包括連携協定を結ぶことになり、大変うれしく思っている」とあいさつ。同校は「Be Glocal」を合言葉に、地域から世界を視野に地域を引っ張る人材育成に取り組んでおり、「大学やその先までを見通し、地域との関係も深く、世界ともつながりがある大学と関係を構築できることは、子どもたちの教育にとって大変大きな機会になる」と期待した。

また、6年間の一貫教育のなかで探究活動は中核をなすとし、「子どもたちだけでなく、学校職員も大学の先生方から指導を受けながら学校教育の質を向上させたい」と述べ、緊密な連携に意欲を示した。
シャハリアル理事長は、大学設立の趣旨が地域の若者に魅力ある教育機関をつくることにあったと振り返り、「国内の大学の中でも先端的な内容や学びのスタイルを取り入れてきた。そうしたものを中等教育学校の生徒たちに紹介できるのは大きい」と話した。
さらに、「大学と中等教育学校が一定期間、かかわることで、何らかの影響を与えられるのではないか」とし、連携は生徒だけでなく教職員にとっても意義があると期待。「大学も変化している。その変化を知ることも大事」で、教育に携わる者同士が同じプラットフォームで考えながら社会を前に進めていくことが重要とした。
今後の具体的なかかわり方について質問に原口校長は、燕中等教育学校が一昨年からDXハイスクールに指定され、探究の質向上に向けた運営指導委員会に三条市立大学からも参加してもらってきた経緯を説明した。

そのうえで「今回の提携をもとにもう一歩踏み込んで、学生や先生が本校に足を運び、探究活動を実際に見て子どもたちと交流していただける機会になればありがたい」と述べた。
とくに中学生段階から大学やその先を見通せる働きかけができる点に意義があるとし、「高校段階、卒業時、大学進学後を見通しながら教育をアレンジしていく機会にもなる。双方にとって益が大きい」と話した。具体的な期間や回数は今後詰めるが、「お互いに行き来しながら関わっていける関係をつくりたい」と述べた。