新潟県燕市の佐野大輔市長は27日の定例記者会見で、10項目を発表した。市民と直接、意見を交わす「市民とのふれあいトーク」と「出張!ふれあいトーク」を4月から始めるほか、食のおみやげ品の開発改良を支援する新補助制度の創設、大曲(県央大橋西詰)エリアの愛称募集、合併20周年記念マンホールの製作、ものづくりガイドブックの完成、分水おいらん道中や夏まつりなど、合併20周年の節目を意識した施策や催しを相次いで打ち出した。

佐野市長は冒頭、予算が成立して「令和8年度に向けての動き出し」と始め、「みんなでつくる燕市」を掲げながら、市政への関心を広げたい考えを話した。
象徴的な取り組みが、4月からの「市民とのふれあいトーク」と「出張!ふれあいトーク」。前者は4月26日に中央公民館、5月10日に吉田産業会館、5月17日に分水福祉会館でいずれも午前10時から11時半まで開く。
佐野市長が新年度予算のポイントを説明したあと、市民と意見交換する。申込不要で誰でも参加でき、手話通訳や要約筆記、保育ルームも用意する。
後者は市内在住・在勤・在学者5人以上の団体が対象で、市長が会合などに出向いて対話する新事業。4月1日から申し込みを受け付ける。
観光分野では、燕の「食のおみやげ品」を増やそうと「おみやげ品開発改良支援補助金」を創設する。4月1日から12月25日まで受け付け、上限20万円、補助率2分の1。市内事業者による新商品開発や既存商品の改良を後押しする。
2月の「第1回市民がお勧めするお土産品グランプリ」で「越乃銘菓雲がくれ」がグランプリ、「TSUBAME-SANJO TRIP COFFEE」が準グランプリとなった流れを受け、金属製品に加えて食品土産の層を厚くし、観光消費額の増加につなげる狙いだ。
大曲の県央大橋西詰一帯では、うさぎもちハレラテつばめや燕市産業史料館、体育施設、こどもの森などが集まるエリアの愛称を募集する。募集期間は4月1日から26日までで、最優秀作品には賞金5万円を贈る。
市内でエリアの愛称を公募するのは初めて。地域の関係者でつくる連絡協議会から「エリア一体の活性化を図るために愛称を」との声が上がったのが募集のきっかけだったと話した。
家庭や職場での「共家事」「共育て」を後押しする「つば×ともモデルエピソードアワード」は、受賞作4件が決まった。「役割分担はあえて決めない!」が「お互い様精神で賞」、「つばめっ子カルタ巡り」が「郷土愛育むで賞」、「『ありがとう』って言ってもらいたい!」が「感謝の言葉は大事で賞」、「子どもひとりの誕生で100万!ずっと安心して働けるように!」が「社員思いやり賞」。4月18日にうさぎもちハレラテつばめで表彰式を行う。

合併20周年記念事業では、記念マンホールのデザインも決定した。昨年10月から募集していた201作品の中から最優秀に選ばれたのは、小川舞子さんの作品。越後平野と大河津分水を背景にツバメを大きく描き、旧燕市、旧吉田町、旧分水町の自然、産業、文化を盛り込んだデザインで、6月にカラーマンホールふたとして完成し、市役所前の市道に設置する。

産業面では、燕のものづくりを紹介するA5判24ページ、フルカラー5000部のガイドブックを作成した。金属加工400年の歴史、製造業データ、多彩な加工技術、持続可能な産地づくりへの取り組みなどをまとめ、商談会や展示会、市内企業への来訪者対応、新規就職者への説明資料、中学生のキャリア教育教材としても活用する。
配布は市役所や公共施設、移住イベントなどでの設置、市ホームページでの公開に加え、市内企業の要望に応じた活用も進める。

恒例の東京ヤクルトスワローズ連携事業「スワローズ・ライスファーム田植え」は5月16日に開く。東京ヤクルトスワローズ前監督の高津臣吾氏とマスコットのつばみを迎え、燕市役所南側の田んぼで田植え体験、まちづくり広場でトークショーや抽選会を行う。
田植え体験は定員50人、トークショーは200人で、4月1日から29日まで申し込みを受け付ける。20店舗以上の飲食・物販テントやキッチンカーが並ぶツバメルシェも同日開催する。

文化関連では、燕市産業史料館で「玉川宣夫 三代展」を4月21日から5月24日まで開催する。人間国宝で燕市名誉市民の玉川宣夫氏を中心に、長男の達士氏、孫の佳太氏による三代の作品約70点を展示。5月10日には3人そろっての作品解説会も開く。
春の観光の目玉「第81回分水おいらん道中」は4月12日に開催。地蔵堂本町通りでは正午から、大河津分水桜並木では午後2時から行列が始まり、午前10時からはステージイベントや飲食ブースも並ぶ。
ことしは染井吉野太夫との記念撮影会を分水駅、大河津分水さくら公園、地蔵堂本町通りの3会場で実施。さらに合併20周年企画として、スマートフォンでおいらん姿に変身できるAR読み込みスポットや過去ポスター展示も用意する。

燕夏まつりポスターのデザインが完成した。採用されたのは岡山県の是澤義隆さんの作品で、踊り手を中心にみこし、山車、踊り、太鼓を盛り込み、金色の雲で「金属加工の町・燕」を表現した。
飛燕夏まつりは6月20、21日、分水まつりは7月18、19日、吉田まつりは7月24、25日に開催。合併20周年のフィナーレとして8月23日には市役所で、参加者が描いた絵を花火として庁舎壁面に映し出す「みんなでつくろう燕デジタル花火大会」を開く。
佐野市長は会見の最後に「合併20周年記念式典も終わったが、この1年間が合併20周年。多くの方からお祝いしていただきつつ、次の20年に向けて燕市を盛り上げていただきたい」と述べ、市民参加型の事業を通じて新年度のまちづくりを本格化させる。
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