三条看護・医療・’歯科衛生専門学校(新潟県三条市・木村勉学校長)の令和8年度入学式が4日、となりの三条市立大学で行われ、看護学科66人、歯科衛生士学科40人、医療事務学科15人の計121人が新たな学生生活をスタートさせた。看護学科は今年度から1クラスから2クラス体制となり、定員も従来の40人から2倍の80人に拡大。地域医療を支える人材確保に向けた体制強化が鮮明になった。

これまでの定員は看護学科(3年制)40人、歯科衛生士学科(3年制)50人、医療事務学科(2年制)20人だった。今年度の入学生の内訳は看護学科が女子58人、男子8人の66人、歯科衛生士学科が女子40人の40人、医療事務学科が女子15人の15人で、全体では女子113人、男子8人だった。
看護学科は定員を拡大したものの、入学は定員の80人に届かなかっとはいえ、昨年の42人の1.5倍を超える66人が入学。全体では昨年の99人より22人、2割以上増えた。

県央地域出身者は48人で全体の39.6%、県内出身者は107人で88.4%、社会人入学者は6人。式では学科ごとに新入生の名前が読み上げられたあと、ことしから学校長に就いた木村学校校長が121人の入学を許可した。

木村校長は式辞で、「緊張と期待が入り混じり、この日を迎えたのではないか。不安な気持ちもあるだろうが、大丈夫。この学校には、同じ夢と目的を持った仲間が大勢いる」と歓迎した。
そのうえで学生生活で大切にしてほしいこととして、「挑戦する心をもつこと」「仲間を大切にすること」「自分を信じること」の3つを挙げ、「より良い医療人を目指し、一緒に努力していきましょう」と呼びかけた。

来賓祝辞で滝沢亮三条市長は、県央地域の医療は「この地域全体がひとつの病院のようにというのが医療のコンセプト」と説明した。
新潟県央基幹病院を中核に、済生会三条病院や三之町病院、県立吉田病院、県立加茂病院、地域の診療所や歯科医院などが役割分担しながら地域医療を支えている。「皆さんの学ぶ場所は学校の建物の中だけではない。県央地域全体で学び、県央地域全体で成長してほしい」と期待した。

国定勇人衆院議員は、自らの学生時代を振り返りながら、「皆さんはすでに看護師、歯科衛生士、医療事務として病院を支えていくという道を定めている。自信をもって進んでほしい」と激励した。
また、元三条市長という立場からも、校舎は地域医療を支えたいという三条市民の願いを込め、三条市のなけなしの税金をつぎ込んで建てたことに言及し、「多くの市民の願いが託されていることを忘れず、真摯(しんし)にそれぞれの道に向き合ってほしい」と述べた。

県央基幹病院の岩渕洋一病院長は、「医療はひとりでは成り立たない。人と人が支え合って初めて成り立つ」と述べ、職種を超えて学び合える環境の大切さを強調。「患者や住民が信頼するのは建物や設備ではなく、目の前にいる人。皆さん一人ひとりが信頼される医療者を目指してほしい」と語った。
三条市歯科医師会の谷内田弘会長は、国家資格取得に向けた学びの重要性とともに、医療現場で求められる人間性について話し、「知識や技術を学ぶだけでなく、人としてのソフト面も大切にしてほしい。AIが進む時代でも、医療においては心のこもった対応が大切」と話した。

新入生を代表して歯科衛生士学科に学ぶ大口杏菜さん(18)=三条市=が誓いの言葉を述べた。大口さんは、歯科医院で不安に寄り添いながら優しく接する歯科衛生士に憧れたことが志望のきっかけだったとし、「患者さまに安心感を与え、支えられる存在になりたい」と決意を表明した。
近年、口腔環境が全身の健康に及ぼす影響が注目されるなか、「口腔ケアを通じて全身の健康を支えることで社会に貢献したい」と力を込めた。