新潟県燕市分水地区で12日、「つばめ桜まつり」のメイン行事となる分水おいらん道中が開かれる。あわせて地蔵堂本町通りでは「分水マチナカフェス2026」も開催され、ことしはちょうど満開を迎えた桜とともに春の分水を彩る。

分水おいらん道中は観桜の余興で始まった仮装行列が粋を極めた催しで、ことしで81回目。1924年(大正13)ごろ、地元有志が花見客向けに行った仮装行列が起源とされる。
1936年(昭和11)ごろから現在のような華やかな行列として親しまれてきた。県内外の応募者のなかから選ばれた「信濃太夫」「分水太夫」「桜太夫」の3人のおいらん役が、豪華な衣装に身を包み、独特の外八文字で歩く姿が最大の見どころだ。
おいらん役は45人の応募のなかから選ばれた松沢歩香さん(24)=新潟市秋葉区・会社員=が信濃太夫、金原葉奈さん(24)=燕市・歯科衛生士=が桜太夫、須田真由加さん(29)=燕市・会社員=が分水太夫を務める。
行列はおいらん役を含む総勢63人で編成。正午から地蔵堂本町通り、午後2時から大河津分水桜並木を進む。

地蔵堂本町通りは諏訪神社前付近から惣六付近までの約400メートル、桜並木会場は大河津資料館付近からの約700メートルで、昨年よりややコンパクトにして見やすさにも配慮した。
ことしは晴れて気温は17度前後まで上がる予報。つぼみだったり散り終わりだったりのおいらん道中になる年も多いが、ことしはおいらん道中に合わせたように満開になった。
満開と青空の下では珍しく、絶好の花見日和の中でおいらん絵巻を楽しめそうだ。
地蔵堂本町通りと大河分水桜並木さくら公園はイベント会場になり、いずれもステージイベントが行われる。分水神輿、分水中吹奏楽部、華やぎ・ちんどん隊、マジシャンRYOTA、分水太鼓、分水児童館 童楽夢、チェリーベル、ひなた、さとちんなどが出演し、パフォーマンスを繰り広げる。

桜並木には有料観覧席は200席を用意。午前11時20分からJR分水駅、午後2時から地蔵堂本町通り、1時からさくら後援で染井吉野太夫の記念撮影会を開く。それぞれ無料だが先着15人が対象。昨年、おいらん役を務めた星野真衣さん(29)が染井吉野太夫を務める。
加えてことしは、QRコードを読み込むとおいらんの着物やかんざしに差し替えた写真が撮れるAR企画も初めて導入。来場者が会場で気軽においらん気分を味わえる仕掛けだ。
12日は地蔵堂本町通り周辺でつばめ商工会などが主催する分水マチナカフェスが開かれる。飲食などを提供する37店が並ぶ。

11、12日と地蔵堂本町通りでは「サクラサク大売り出し」を開催中。参加店で500円買い物するごとに抽選補助券1枚を進呈し、4枚で1回抽選できる。
参加店で使える商品券が当たる空くじなしの抽選会となっている。12日は分水マチナカフェスで使える100円クーポンが当たる企画もある。
昨年の来場者は両会場合わせて2万1000人で、前回を上回った。ことしは桜の見ごろと好天が重なり、さらに多くの人出が期待される。
分水の春を代表する花魁道中と、まちなかのにぎわいを支えるフェスが一体となり、地区全体が春の祝祭空間に包まれそうだ。