5月31日投開票の人気満了に伴う田上町長選で3選を目指す佐野恒雄氏(78)の後援会は11日、田上町交流会館で地区役員・決起集会を開いた。後援会役員や支援者、応援議員ら100人余りが参集し、町長選3期目の勝利へ結束を固めた。「オール田上で確かな歩みを未来へ」を掲げ、8年間の町政運営の実績を振り返るとともに、「今の田上町の流れを止めてはならない」と支援拡大を呼びかけた。

高橋勝之後援会長は開会のあいさつで、「今回の町長選は今後4年間を決める大事な選挙」とした。道路やインフラ整備、子育て支援、高齢者福祉、地域経済の活性化などを挙げて「佐野町長はひとつひとつの課題に真剣に向き合い、解決の道筋を示してきた人物」と評価した。

そのうえで、支援者一人ひとりの声かけが勝利につながるとして、「ご近所や知り合いへの声がけ、日常会話の中に佐野町長の話題を入れてほしい」と訴えた。
来賓あいさつで田上町商工会長の野澤幸司会長は、佐野氏が8年間で築いた人脈や行政経験は町の財産だとした。

町長職の重責に触れながら、「3期目になると本当に実力が出る。8年間の積み重ねたキャリアと人脈を生かして次の4年間をしっかりやってほしい」と期待を寄せるとともに、「安全運転だけでなく、もう少し打ち出す部分も必要」と、さらなる発信力も求めた。
町議会町民クラブ代表で椿一春町議は、佐野町長を支持する町議10人を代表して登壇した。8年前の選挙戦を振り返りって佐野町長でなければならない理由を3点挙げた。

それは、「町の顔としてふさわしい人柄」、次に「町民の幸せを第一に考えた政策」、さらに「職務に対する責任ある姿勢」。政策面では、乗り合いタクシー、生活応援券、交流会館や道の駅たがみの活用、学校給食費への支援、補聴器購入補助などの実績を並べた。
「対抗馬になると思われる人は、大事な3月議会を副議長という役職にもかかわらず辞職して自分のことを最優先に考え、自分がいちばんの人。そんな人には町政は任せられない。わたしは町民の幸せを第一に考える、この町の未来、私たちの幸せの暮らしを持続する、それは佐野町長に託したい」と支持を示した。
応援議員の吉原亜紀子町議も、佐野町長の人柄と経験値を高く評価した。議員1年目の定例会で、町長答弁を通して自らの視野の狭さに気付かされた経験を紹介し、「圧倒的な社会人としての経験値の差、学んできた知識の差、町の将来を見通す力の差を感じた」と語った。

そのうえで、「あいまいで耳障りの良い言葉ではなく、しっかりした目標がすでに描けている人が必要。佐野町長以外にはいない」と支持を表明した。
佐野町長は町政報告を行った。佐野氏の実績や人柄をたたえる来賓のあいさつ佐野氏は目を潤ませ声を詰まらせて話し始めた。

まず、就任以来の8年間を振り返った。交流会館、道の駅、学習会館など大型事業が相次ぎ、「どんな立派な施設でも、魂が入らなければ宝の持ち腐れになる」とした。
施設そのものではなく、町民が使い育てていくことで初めて価値が生まれると述べ、「みんなで田上を盛り上げていこうという気運が少しずつ湧いてきた」と言う。
また、コロナ禍と物価高騰への対応に追われた4年間にもふれた。「どうしたら町民の生活を少しでも楽にできるか、その一点だけを考えて取り組んできた」。

町議や職員と真剣に議論を重ねながら施策を進めてきたとし、「この8年間で田上町は一歩ずつ大きく動いてきた」と手応えを語った。
その成果のひとつとして、民間調査による「街の幸福度」が前年の9位から4位に、「住み続けたい街」が前年の10位から3位にそれぞれランクアップしたことに言及した。
さらに、田上町商工会青年部が手がける竹あかりイベント「たがみバンブーブー」が町を代表する催しへ成長したことを挙げ、「幼稚園児からお年寄りまで巻き込み、まさにオール田上を実践したイベント」と喜んだ。

そして「今、田上町で起きているこの良い流れを止めるわけにはいかない」としたうえで、「確かな歩みを未来へ、その思いを胸に3期目に挑戦する」と決意を表明。「皆さんと一緒にこの戦いを勝ち抜いていきたい」と支援を求めた。
閉会あいさつに立った藤田直一選対事務局長は、佐野氏の出馬表明が遅れた経緯にもふれた。後継候補の模索を水面下で進め、一時は継承役が決まりかけたものの、直前で辞退となったことを明らかにした。

そのため最終的に佐野氏本人が責任をもって出馬を決断したとし、「出馬表明が遅れたことをおわびしたい」と述べた。
そのうえで、これまでの実績として、コロナ感染対策、農業者や中小企業の支援、少子化対策、小中学校給食費無償化への取り組み、町民全員への生活応援券発行などを挙げ、「心地よい言葉だけで町は変わらない。町民の生活ひとつひとつに目線を置き、一歩一歩階段を上がっていくことが必要だ」と述べた。
集会の最後は「3期目も絶対に勝つぞ!」と勝つぞコールで締めくくった。1期目は4人が立候補したなかで勝ち抜き、2期目は無投票当選した。今回、8年ぶりの町長選に向け、佐野陣営は支援者の輪の拡大を確認し、選挙戦へ向けて本格的なスタートを切った。