新潟県三条市の一ノ木戸商店街に、民泊施設「ここんち」がオープンする。運営するのは一般社団法人燕三条空き家活用プロジェクト(斎藤巧代表理事)で、空き家を活用した民泊施設は同団体で2件目。5月12日に内見会が開かれ、今回のプロジェクトの担当、地域おこし協力隊の阿部晏菜(あべはるな)さん(27)らが施設の概要や今後の展望を説明した。

「ここんち」は三条市林町1丁目、一ノ木戸商店街内の空き家を改修した施設。1968年(昭和43)築の建物で、商店街に面した一部は店舗だった。
3年ほど前から空き家になっていて、ことし1月に燕三条空き家活用プロジェクトが取得し、民泊施設として整備を進めてきた。
施設名は、空き家の「古き良きもの」と「今らしさ」を重ねる「古今(ここん)」の意味と、「ここの家」として親しんでもらいたいという思いを込めた。

2階が宿泊フロアで、「いちの部屋」「にの部屋」「さんの部屋」の3室を用意。「いちの部屋」は6人までの部屋貸し4万5000円、「にの部屋」は1人部屋で4,800円、「さんの部屋」は2人まで1人5,700円、1棟貸しなら3万4000円。価格は時期により変動する場合がある。
1階は共用スペースで、キッチンやリビング、浴室を整備。宿泊者同士が交流できる空間として活用するほか、将来的には土間スペースへのテナント誘致も構想している。朝食を提供する店舗など、商店街に不足する機能を加えたい考えだ。

予約は民泊仲介サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」を通じて受け付ける予定で、5月下旬ごろの掲載開始を見込む。現在は最終調整中で、掲載準備が整いしだい本格運用に入る。
施設では近隣の銭湯「泉の湯」とも連携。宿泊客向けに100円引きチケットを配布し、商店街全体を楽しんでもらう取り組みも進める。
阿部さんは「商店街で弁当を買ったり、泉の湯さんを利用したりと、商店街ならではの体験を重視した宿にしたい。ほかの場所にはない魅力を感じてもらえれば」と話した。

阿部さんは岩手県奥州市出身。宮城県の工務店で現場管理を経験した後、三条市地域おこし協力隊として活動し、空き家・空き地バンク運営などに携わってきた。「ここんち」は立ち上げからメイン担当としてかかわった。「本当に間に合うのかなと思いながら進めてきたので、形になって感無量です」と笑顔を見せた。
燕三条空き家活用プロジェクトは、民泊施設として複合交流拠点「三-Me.(ミー)」でも1棟貸しを行っているが、少人数で気軽に借りられる施設がほしいという要望もあり、それを「ここんち」で実現する。

同プロジェクト代表理事の齊藤巧さんは「商店街を元気にすることがいちばんの目的。泊まるだけでなく、まちを回遊してもらえるような拠点にしたい」と期待した。
「ここんち」の住所は三条市林町1丁目2-7で、カフェフルールとなり。問い合わせは燕三条空き家活用プロジェクト(0256-68-9840)。