2028年4月に開校する「加茂市立加茂中学校」の校章デザインに、加茂市立加茂小学校6年の鈴木心音(しおん)さん(11)の作品が採用され、7月31日、加茂市役所で表彰状の贈呈式が行われた。市内の児童生徒による投票で応募96作品の頂点に立った心音さんは「選ばれてうれしかった」と喜び、将来、自ら校章をデザインした新しい中学校に通うことを楽しみにしている。
市内5中学校を統合、若宮中校舎を活用
加茂市は2028年4月、市内5中学校を統合し、現在の若宮中学校の校舎を活用して加茂中学校を開校する準備を進めている。
新しい学校の象徴となる校章は公募した。寄せられた96作品を選考委員会で5作品にしぼり、市内小学校4年生から中学校3年生までを対象に6月25日から7月2日まで投票を行った。
在籍する児童生徒916人のうち740人が投票し、投票率は80.78%。心音さんの作品は最多の222票を集め、次点の184票を上回って採用された。市による補正や修正は加えず、応募時のデザインをそのまま校章に使う。
雪椿、隠れハート、向かい合うリス
校章は加茂市の花、雪椿をモチーフに、5枚の花びらで5つの中学校がひとつにまとまる姿を表現した。雪のなかでも力強く咲く雪椿に、困難に負けない強さと優しさ、それぞれの学校の歴史と誇りを引き継ぐ思いを込めた。
花びらには大人たちの愛情を表すハート5つ隠れている。加茂山公園のリス園にちなんで2匹のリスが向かい合う姿を配置。2匹のリスも一緒になることでハート形となり、友達と支え合って絆を深めてほしいとの願いや、加茂市の豊かな自然への愛着を表している。
中央には「中」の文字を置き、全体を円形にまとめて生徒の団結を示した。色は青海神社をイメージした。
パソコンで1週間かけて完成
心音さんは絵やパソコンが好きで、普段からプログラミングや動画編集にも取り組んでいる。市のホームページで校章募集を知り、家族から勧められて挑戦した。
「加茂といえば何か」から発想を広げ、雪椿やリスなどの要素を自ら考案。東京に住むデザイン関係の仕事をする叔父とパソコンで画面共有し、助言を受けながら約1週間で完成させた。叔父から操作やまとめ方を教わったが、発想はすべて心音さんが生み出した。
贈呈式では、山川雅教育長から表彰状、藤田明美加茂市長から心音さんデザインの校章をあしらった直径約10センチの記念缶バッジが贈られた。
心音さんは終始、緊張していたが、自分のデザインが選ばれたことに「うれしかった」と話し、最もこだわった部分を尋ねられると「全部」と答えた。
心音さんは2027年度に葵中学校へ進学し、2年生になる2028年度に統合中学校に入ることになる。自らデザインした校章を掲げる学校に通うことについても「うれしい」と話し、開校を心待ちにしていた。
