新潟県央地域の小学生が親元を離れ、仲間と励まし合いながら100kmを歩く「第19回寺子屋つばさ100km徒歩の旅」が7日、三条市南五百川の日帰り温泉施設「いい湯らてい」をスタートした。新型コロナウイルス禍による縮小開催を経て、4泊5日で100kmを歩く本来の「フルスペック」での開催は7年ぶり。小学4〜6年生31人が11日のゴールを目指して歩き始めた。
県央5市町村の小学4〜6年生31人
参加したのは男子18人、女子13人。市町村別では三条市18人、燕市6人、田上町3人、弥彦村と加茂市が各2人となった。
運営を支えるのは県内の大学生15人、中高生スタッフ12人、学生ボランティア5人、学生スタッフ経験者のOB・OG約10人、社会人ボランティア約10人。三条市、燕市、弥彦村が共催し、県央地域の企業約50社や個人が協賛している。
コロナ禍では日帰りや1泊、2泊に日程を短縮し、前年は3泊4日まで戻した。実行委員会の嘉瀬一洋会長によると、大学生スタッフも短縮日程で経験を重ね、「4泊5日をやりたい」と希望したことから、本来の日程に戻すことを決断した。
コロナ禍前には60〜70人いた大学生スタッフが現在は20人前後まで減っている一方、過去の参加者が中高生スタッフとして戻り、運営を支えている。コースも7年前とほぼ同じルートを設定した。
「最後は自分の足でやる。それをやるのが100km」
初日7日はスタート地点の下田地区のスポーツセンター「はやぶさ」で結団式を行った。嘉瀬会長は、自治体や企業、青年会議所の現役・OBをはじめとする長年の支援に感謝。「7年前は4泊5日がふつうだったが、コロナ禍で縮小開催になり、日帰りや1泊、2泊、去年は3泊だった。そして7年ぶりに4泊5日の100kmにチャレンジする」と話した。
初日は厳しい暑さが予想されたため、水分とミネラルの補給を徹底するよう求め、班を引率するリーダーらの指示に従って決められた量の水を飲む「強制給水」を守るよう呼びかけた。
さらに、「班のお兄さん、お姉さんや仲間が励ましてくれるが、最後は自分の足で、自分でやる。そこが大切。それをやるのが100km」と力を込め、「限界への挑戦はもちろんだが、まずは安全第一」と求めた。
滝沢市長「一生の思い出、一生の経験に」
来賓の滝沢亮三条市長は、子どもたちに「楽しみな気持ち」と「緊張や不安」のどちらが強いかを尋ねた。挙がった手はほぼ半々。滝沢市長は「歩くのは自分かもしれないが、周りの友達や大人たちとチーム一丸となり、この夏だけでなく一生の思い出、一生の経験にしてほしい」と激励した。
丸山祐樹団長は「7年ぶりの、本当の本当の100km」と表現。猛暑の危険性を踏まえつつ、子どもや学生スタッフが本番に向けて準備してきたことに触れ、「みんなで力を合わせれば歩き切れる」と背中を押した。
「この100kmは家の人や学生スタッフ、団長のためではなく、みんな一人一人のための100km。自分の足で歩いた先には、大きな感動や喜びが待っている」と呼びかけた。
代表2人が完歩を宣言
参加者を代表して2人が「最後まであきらめず、4泊5日、100kmの道のりを歩き抜くことをここに宣言します」と完歩宣言した。
ラジオ体操で体をほぐし、恒例の「チクサクコール」で気勢を上げた。リュックを背負い、「寺100」のトレードマークとも言える三度がさをかぶっていざ出発。屋外で待つ保護者や関係者と次々にハイタッチして100km完歩の道へ踏み出した。
初日から約22kmを歩く
初日は三条市下田地区から大崎地区までの約21.9km。ソーシャルファームさんじょう、神明社、下田体育館、大浦小学校、ヒメサユリパークなどで休憩や給水を行い、グリーンスポーツセンターへ到着した。
この日の三条市は、最高気温は35.6度の猛暑日。ギラギラと真夏の日差しが容赦なく照りつけるなか、歩き始めてすぐに顔を赤くしていた。
昼食や休憩を長めに設定するほか、短い間隔で水分補給を行い、日陰やテントも活用する。暑さ指数なども確認し、状況によっては予定を変更するなど熱中症対策を徹底する。
歩くことだけでなく、班の仲間と食事や宿泊、休憩時間をともにする4泊5日のすべてを「旅」と位置付け、31人それぞれの100km先のゴールを目指す。
