新潟県三条市出身で大衆演劇「三國座一見(さんごくざひとみ)劇団」に所属する紅由高(くれない・ゆたか)さん(24)が6月、若手役者の中心的な役職「花形」に昇進した。18日(木)には古町演芸場(新潟市中央区)で「紅由高 花形昇進記念公演」を行う。紅さんは「新潟は僕の故郷で、生まれ育った土地。成長した姿を一人でも多くのお客さまに見てほしい」と意気込んでいる。
高校時代に古町演芸場で三國座一見劇団と出会う
紅さんが大衆演劇との出会いは高校3年生のころ。母親と一緒に古町演芸場を訪れ、初めて見たのが三國座一見劇団の舞台だった。
芸能関係に興味はあったものの、大衆演劇の世界はまったく知らなかった。何度か通ううちに劇団関係者から声を掛けられ、一度は断った。
その後、福島県での公演地であらためて誘われた。高校3年の正月、1週間の研修に参加し、「最後は直感で入りたいと思った」と入団を決めた。
入団から6年目。親族で構成される役者一家の三國座一見劇団で、紅さんは唯一、外部から入った役者として舞台に立ち続けてきた。
「花形ならできて当然」と気を引き締める
花形への昇進について、紅さんは「まだ慣れない」と率直に話す。若手のころなら「できたらすごい」と見てもらえたことも、花形になれば「これくらいできて当然」という目で見られるようになると受け止める。
「なおさら精進しないといけない。気を引き締めている」と紅さん。6年たった今も初めて経験することが多く、「慣れというのは正直ない。覚えることが多い世界」と話す。
一見好太郎総座長も「正直、彼が花形になるとは思っていなかったので、本人も私たちも驚いた」としながら、「一生懸命、劇団のメンバーとして頑張ってくれている。ここしかないと思った」と昇進の理由を話す。花形の上には座長があり、「次は上しかない。また一から頑張ってほしい」と期待を寄せる。
18日に昇進記念公演を昼夜2回
三國座一見劇団は、古町演芸場で6月公演を続けている。18日の「紅由高 花形昇進記念公演」は、昼の部は正午、夜の部は午後5時半に開演する。全席指定で3,500円。14日までに昼の部は完売、夜の部も残りわずかで、当日は立見もいっぱいの札止めも予想される。
三國座一見劇団のほか、紅さんの花形昇進を記念して4つの大衆演劇の劇団から6人のゲストも出演する。
「花形に昇進したからといっておごることなく、これまで応援してくれたお客さまに見てもらいたい」と紅さん。三条から大衆演劇の世界に飛び込んだ若手役者が、故郷・新潟の舞台で新たな一歩を刻む。
古町演芸場は新潟市中央区古町通六番町、問い合わせは同演芸場(電話080-9889-0559、受付時間午前11時から午後5時まで)へ。
