帝国データバンク新潟支店によると、木造建築工事の株式会社北信越住宅(資本金2000万円・新潟市中央区)は1日、事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。
同社は2015年2月、株式会社檜家新潟の商号で設立された木造建築工事業者。一般個人を対象に主に在来工法による注文住宅建築を手がけてきた。
和風からモダンまで顧客のニーズへ対応したデザイン性を重視した住宅を展開。建材には、木曽ヒノキなど品質の高い木材を多用するなど、同業者との差別化を図り、19年12月期には年売上高約2億7300万円を計上していた。
しかし、各種資材高による住宅価格の高騰などを背景に県内の新設住宅着工戸数が大きく減少するなか、受注が減少した。
また、外注依存で収益性に欠ける展開だったうえ、資材価格や外注費の上昇分の価格転嫁が進まず、赤字決算により債務超過に陥っていた。
赤字補てん資金などを目的に導入した金融機関からの借入金の返済負担を重く、先行きの見通しが立たなくなり、事業の継続を断念した。負債は約1億6000万円。